無敗三冠を達成したミックファイア(撮影:高橋正和)

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 12日(水)、大井競馬場で行われたジャパンダートダービー(3歳・JpnI・ダ2000m)をミックファイア(牡3、大井・渡辺和雄厩舎)が勝利。2001年のトーシンブリザード以来、22年ぶり史上2頭目となる無敗三冠を達成した。

 まさに記録ずくめの勝利となった。1964年に成立した南関東三冠競走は、2001年限りで東京王冠賞が廃止されたことで、以降は羽田盃・東京ダービー・ジャパンダートダービーの3競走で三冠を形成。来年からは「3歳ダート三冠」創設により競走体系が大きく変更されるため、現体制では“最初で最後”の三冠馬になった。

 また、地方所属馬のジャパンダートダービー制覇は2021年のキャッスルトップ以来、2年ぶり史上7頭目。大井所属馬に限れば、第1回の1999年オリオンザサンクス以来、24年ぶり史上2頭目の快挙。そして、人気のプレッシャーに打ち勝った点も素晴らしい。地方所属馬がGI/JpnIで1番人気に応えて勝利したのは、2013年ハッピースプリントの全日本2歳優駿以来となる。

 長きに渡り日本のダート競馬を盛り上げてきたジャパンダートダービーおよび南関クラシックの歴史も昨日で一区切り。今秋からはいよいよ「3歳ダート三冠」に向けて、日本競馬は歩みを始める。改革前夜に相応しい、大記録&勝利だった。

【ミックファイアが達成した主な記録】
■南関東三冠
史上8頭目。過去の達成馬にはトーシンブリザードやロジータなど。

■無敗での南関東三冠
22年ぶり史上2頭目。2001年トーシンブリザードは羽田盃、東京王冠賞、東京ダービーを制してのもの。同馬はさらにJDDも勝利した。

■現体制最後の三冠
来年からは「3歳ダート三冠」創設に伴い、競走体系が変更。現行のクラシックでは最後の開催となるため。

■地方所属馬のJDD制覇
2021年のキャッスルトップ以来、2年ぶり史上7頭目。

■大井所属馬のJDD制覇
1999年のオリオンザサンクス以来、史上2頭目。(大井2頭、船橋5頭)

■地方所属馬が1番人気でGI/JpnI勝利
2013年ハッピースプリントの全日本2歳優駿以来。