山ほどある家事をひとつひとつ完璧にこなすのは難しいですよね。そこで改めて考えたいのが、その家事が本当に必要なのかということ。もし家事に少しでも苦痛があるようなら、一度考えてみては? 暮らしにまつわる取材に数多く携わり、共働きのライター・小林ユリさんが思いきってやめたらラクになった家事をご紹介します。

やめたらラクになった家事7選

ゴミ捨てや食事づくりなど、当然やらなければいけない家事もありますが、じつは、探してみると「やらなければいけない」と思い込んでしまっているだけで、じつはやらなくても問題ないものもけっこうありました。そんなやめても困らなかった家事を紹介します。

【写真】家計簿をやめて「把握」するだけに

(1)洗剤などの別容器への詰め替え

これまでは見栄えを気にして毎回おしゃれなボトルに詰め替えていた洗剤類。でも、見栄えが気になるなら扉の中に隠してしまえばよいだけということに気がつきました。詰め替えにかかる時間は一回数十秒ですが、地味に面倒で、疲れているときなどはついついあと回しにしてしまうことも多くありました。詰め替え時にうっかりこぼしてしまって結局掃除しなければならなくなったことも数知れず…。

購入時、基本的にはケースつきのものよりも詰め替え用の方が安いですが、安売りをしているものを探せばそこまで価格が変わらないことも少なくないので、コスト面での負担もあまりなくストレスを減らすことができました。

(2)タオル類は乾燥機を使用&タオルの所持枚数を減らす

梅雨の時季はただでさえ洗濯物が乾きにくくて困ります。洗濯後、約5時間経つとにおいの原因となる菌などの繁殖が進むということで、乾きにくいタオル類は乾燥機(わが家はドラム式)を回すことに。

生乾き臭のせいで洗い直しになることがなくなりました。同時にタオルの所持枚数も減らしたことで、管理がラクになりました。

(3)ゴミ箱の数を減らす

わが家はもともと、リビング、キッチン、洗面所、寝室、書斎の5か所にゴミ箱を設置していたのですが、ゴミ集めをしているとき、毎回ゴミの量が少ないところがあることに気づき、ゴミ箱を置く場所をリビングと書斎の2か所に絞ることに。

ゴミ箱がない部屋では、近くのゴミ箱まで捨てに行きます。もともと使用頻度が少ないことに加え、筆者宅は狭小住宅で部屋同士が近い事もり、不便さはまったく感じません。

(4)食器は自然乾燥&食洗機をフル活用

食器洗いは手洗いと食洗機を併用しています。食洗機に頼り過ぎると、洗い物をためてしまうことになるので、よく使う食器は手洗いにし、水きりカゴで自然乾燥させることにしました。その分、ふきんを使わなくなり、かけるスペースが必要なくなったので、見た目もスッキリしました。

(5)三角コーナーを撤去

キッチンでは、ゴミ箱も三角コーナーもなくしてしまいました。今はビニール袋にゴミ類を入れて代用しています。

その分、ゴミは極力ためないようにし、毎回屋外の大きなゴミ箱にこまめに捨てに行くようにしています。暑い時期になってきましたが、家の中のにおいやコバエが気にならなくなりました。

(6)お米は無洗米にする

毎回、お米を研ぐ作業が減るだけでぐんとラクに。また、ごはんは炊きたてが一番という使命感があったのですが、まとめて冷凍ご飯をつくることで、少しでも手間をかけない工夫をするようにしました。十分おいしいですよ!

(7)家計簿をつけるのをやめた

以前は家計を把握するためにエクセルで家計簿を作成し、しっかりと管理していたのですが、仕事が忙しい時期にはいつの間にかそれもおざなりに……。

家計を把握するだけなら、家計簿ではなくても問題ありません。レシートをまとめて金額を把握する程度にとどめ、家計管理の負担を減らしました。出費の把握だけを夫婦間で共有することも簡単になりました。

●暮らしに合わせて取捨選択を

暮らしやすさを感じるポイントは人それぞれ違います。当然、自分にとって必要のない家事や、やめても困らない家事も異なってきます。

その人自身が“やめたくない家事”と“やめたい家事”を見極めることで、暮らしやすく居心地のよい家を目指すことができるはず。もし、家事をしていて「面倒だな」と思う瞬間が訪れたら、思いきってその家事をやめられないかどうか考えてみるのもよさそうです。

自分には合わないなと思うものはこの機会に潔くやめてみると、生活に余裕が出てくるかもしれません。