1日の債券市場で、先物中心限月6月限は4営業日ぶりに反落。買い先行で始まったものの重要イベントを控えて伸び悩み、午後にはマイナス圏に沈んだ。

 前週末の日銀金融政策決定会合で現行の大規模な金融緩和策の継続が決まったほか、植田和男総裁が会合後の記者会見で粘り強く金融緩和を継続していく考えを示したことで、早期の政策修正思惑が後退するなか債券先物に買いが先行。4月28日の米長期債相場が3営業日ぶりに反発(金利は低下)したことも追い風となり、寄り付き直後には一時148円87銭まで上伸した。ただ、今週は2~3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、4日に欧州中央銀行(ECB)理事会が予定されていることから積極的には動きにくく、朝方の買いが一巡したあとは重要日程を控えた利益確定売りに押される展開となった。国内は大型連休の谷間であるほか、きょうはメーデーで中国や香港、シンガポール、欧州主要国が休場で市場エネルギーが乏しいことも上値の重さにつながり、午後には一時148円48銭まで軟化した。

 先物6月限の終値は前週末比8銭安の148円52銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前週末比0.015%上昇の0.400%で推移している。

出所:MINKABU PRESS