<動意株・1日>(大引け)=京成、アイエスビー、PBシステムなど

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 京成電鉄<9009.T>=1990年以来の5000円大台乗せ。前週末4月28日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。営業収益は前期比22.4%増の3088億円、最終利益は同23.7%増の333億円を見込む。訪日外国人客数の回復を支えに株高基調が続いていた同社株だが、大幅増益の見通しが示されたことを評価した買いが集まったようだ。同社はこれまで8円50銭としてきた前期の期末配当予想について、3円増額の11円50銭で決定した。前期の年間配当は20円(前の期比3円増配)となる。そのうえで、今期の年間配当予想も20円とした。今期は運輸業での移動需要の回復が見込まれるほか、22年9月に完全子会社化した新京成電鉄の業績が通年で寄与する。23年3月期の連結決算は、営業収益が前の期比17.8%増の2523億3800万円、最終損益が269億2900万円の黒字(前の期は44億3800万円の赤字)だった。

 アイ・エス・ビー<9702.T>=もみ合い上放れで年初来高値更新。通信制御ソフトを主力に情報サービス事業を手掛け、スマートデバイスの開発などで強みを持っている。足もとの業績は車載系が好調なほか、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込み、好調に利益を伸ばしている。前週末28日取引終了後に23年12月期上期(23年1~6月)の業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の10億円から12億円とした。あわせて通期予想も増額し、同利益は従来予想の24億円から26億円(前期比12%増)に修正している。なお、年間配当は従来計画比4円増額となる42円(前期実績は40円)とし、配当利回りは前週末終値換算で3.5%と高い。これを受けて投資資金の流入が加速した。

 ピー・ビーシステムズ<4447.T>=急速人気で一時ストップ高。4月28日の取引終了後、既存顧客からSaaS用プライベートクラウド基盤の大型案件を受注したと発表したことが好感されている。受注金額は約10億7100万円で、23年9月期から24年9月期にかけて売り上げ計上する予定。なお、23年9月期業績への影響はないとしている。

 東京コスモス電機<6772.T>=13週線を一気に上抜く。可変抵抗器を主力に車載用センサーなども手掛ける。前週末28日取引終了後、23年3月期業績予想の修正を発表、営業利益を従来予想の10億円から13億円に増額した。前の期実績比で64%増益と高変化を見込むだけでなく、01年3月期に達成した過去最高利益9億2200万円を大幅に上回ることとなり、投資資金が食指を動かす形となった。可変抵抗器、車載用センサーいずれも好調で、為替市場での円安進行なども追い風となっている。最終利益はゲタを履いた状態ながらPERはわずか2倍台。加えてPBRも0.5倍台と超割安圏にあり、にわかに上値期待が膨らんでいる。

 ポーラ・オルビスホールディングス<4927.T>=上昇加速で2000円大台越え。年初来高値を更新した。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、営業利益45億4900万円(前年同期比2.4倍)と大幅増益となったことが好感されている。国内市場のリオープニングや海外におけるアフターコロナ需要で化粧品市場が国内外ともに回復基調にあり、売上高は421億3600万円(同11.9%増)となった。事業構成の変化により売上原価率はやや上昇したものの、売上高の増加に加えて、ポーラの高価格帯商品の売り上げ好調も寄与し大幅営業増益となった。なお、23年12月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比8.2%増)、営業利益151億円(同20.0%増)の従来見通しを据え置いている。

 シミックホールディングス<2309.T>=物色人気。4月14日に2187円の年初来高値形成後は調整色を強め、直近は1900円近辺に位置する75日移動平均線との上方カイ離を解消する動きにあったが、目先一気に切り返す展開で、新高値奪回をにらむ。同社は製薬会社向けを主力に新薬開発の臨床試験支援事業を行う。治験支援の受注が高水準なほか、製薬受託も伸びており、業績は会社側の想定を大幅に上回って推移している。前週末28日取引終了後に23年9月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の50億円から倍増以上となる103億円(前期比13%減)に大幅増額修正、これがポジティブサプライズとなり、投資資金を呼び込んでいる。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS