体脂肪率の減らし方や効果的な落とし方は?食事や運動のポイントを解説

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体脂肪率は、健康維持やダイエットをするときに気になる数値の一つです。

しかし、ただ闇雲に運動や食事制限を行っても簡単には落ちないので、いくつかのポイントを押さえて取り組んでみましょう。

この記事では、体脂肪率を減らすメリットや効果的な方法、食事・運動のポイントについて解説します。

体脂肪率を減らすメリット

体脂肪率とは、体に占める脂肪の割合(比率)のことを指し、皮膚の下に蓄積する「皮下脂肪」と内臓のまわりに蓄積する「内臓脂肪」の2種類があります。

体脂肪率が増えるということは、いわゆる「太る」という状態を表します。つまり、痩せるには体脂肪率を減らす必要があるということです。

まずは、体脂肪率を減らす3つのメリットを紹介します。

基礎代謝が上がる

基礎代謝とは、人が生きるために最低限必要なエネルギー量のことで、筋肉量に比例します。

同じ量の運動をしても、基礎代謝が高い人のほうがエネルギーを消費しやすいので、脂肪を燃焼しやすい傾向にあるのです。

一方で、体脂肪率が高いということは皮下脂肪や内臓脂肪の占める割合が多く、筋肉量が少ない状態なので、基礎代謝は低い可能性が高くなります。

体脂肪率を減らして筋肉を増やせば基礎代謝が上がるため、太りにくく痩せやすい体づくりにつながるでしょう。

見た目がすっきりする

体脂肪のうち、内臓脂肪はお腹まわりにつきやすく、お腹がぽっこりと張り出すなどの特徴があり、洋服を着たときに目立ちやすくなります。

一方、皮下脂肪は下半身を中心につきやすく柔らかい感触のため、垂れ下がったように見えてしまうことがあります。

体脂肪率を落とすと見た目もすっきりするため、自分に自信が持てるようになり、おしゃれも楽しくなるでしょう。

健康維持につながる

体脂肪率自体は生活習慣病との相関が薄いと言われていますが、メタボリックシンドロームの診断基準では、内臓脂肪の蓄積(ウエスト周囲径)が必須項目となっています。

そのため、必要以上に体脂肪率が高い状態は、健康に良くありません。

体脂肪率が高いからといってすぐに体調を崩すわけではありませんが、内臓脂肪を減らすために生活習慣を見直すことで、生活習慣病などのリスクを抑えることにもつながるでしょう。

体脂肪率を減らすには?食事や運動による効果的な落とし方

体脂肪率を減らすメリットを紹介しましたが、具体的にどんなことをすれば減らせるのでしょうか。

ここからは、体脂肪率を減らすために必要な食事や運動など、効果的な落とし方を紹介します。

摂取カロリーより消費カロリーを多くする

人の体には、飢餓状態に陥ったときにも生命を維持できるように、食事から摂取して使いきれなかったエネルギーを蓄えるという仕組みが備わっています。

しかし、必要以上にカロリーを摂取しすぎてしまうと、日常生活や運動によって消費しきれなくなった栄養素が脂肪に変わり、蓄積されていくのです。

そのため、体脂肪率を減らすには、食事から摂取したよりも多くのカロリーを消費することを意識しましょう。

消費カロリーが摂取カロリーを上回ることで、体に蓄えられた脂肪がエネルギーとして使用され、体脂肪率を減らすことができます。

高タンパク・低脂質な食事メニューを意識する

タンパク質は、筋肉の材料となる栄養素です。

タンパク質が不足している状態で筋トレなどの運動をすると、筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとするため、体脂肪が増えるという悪循環に陥ってしまうことがあります。

そのため、体脂肪率を減らすには高タンパク・低脂質な食事メニューを意識することが大切です。高タンパク・低脂質な食材には、牛赤身や鶏むね肉、マグロやアジなどが挙げられます。

揚げ物や肉・魚の脂身などに含まれる脂質はカロリーも高く、摂りすぎると体脂肪が増える原因となるので注意しましょう。

筋トレで筋肉量を増やす

体脂肪率を減らすには、筋トレで筋肉量を増やすのがおすすめです。

筋肉量が増えると基礎代謝がアップし、さらに体を動かすことにより多くエネルギーを消費することができます。特に、体のなかでも大きい筋肉が多い下半身を鍛えるのが効果的です。

また、基礎代謝が上がることで、リバウンドしにくくなるというメリットもあります。

筋トレを始めてすぐは体重が増えることがありますが、筋肉が成長している過程なのであまり気にする必要はありません。

有酸素運動で脂肪を燃焼する

体脂肪率を減らすための運動には、有酸素運動と無酸素運動の2種類があります。

有酸素運動とは、ランニングのような酸素を使う運動を指し、無酸素運動とは、筋トレのように酸素を使わず短時間で行う強度の高い運動を指します。

体脂肪率を効率良く落とすには、「無酸素運動→有酸素運動」の順番で行うのがおすすめです。筋トレなどの無酸素運動をすると、脂肪が分解されやすくなります。

脂肪が分解された状態で有酸素運動を行うと、脂肪をスムーズにエネルギーに変えることができるため、より高い脂肪燃焼効果が期待できるでしょう。

体脂肪率を減らすときの注意点

効果的に体脂肪率を落とすコツを紹介してきましたが、注意しなければいけない点もあります。

ここでは、体脂肪率を減らすにあたって押さえておきたい注意点をいくつか紹介します。

体脂肪率を落としすぎない

体脂肪率は落とせば落とすほど良いと考える人もいるかもしれませんが、減らしすぎは良くありません。

日本人の標準とされる体脂肪率は、成人男性で10~19%、成人女性で20~29%と言われています。

体脂肪は飢餓状態に陥った際のエネルギーの貯蔵庫としての役割があるほか、体温維持やホルモン代謝にも必要な要素の一つです。体脂肪率を落としすぎてしまうと免疫力が低下して体調を崩しやすくなったり、疲れやすくなったりします。

特に、女性は体脂肪率が低すぎると、ホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性が高まるので注意しましょう。

極端な食事制限はNG

体脂肪率を減らすために食事を見直し、摂取カロリーを減らすことを意識することは大切ですが、極端な食事制限は避けましょう。

過度な食事制限をすると必要な栄養素が足りなくなって、体調を崩す可能性があります。

また、タンパク質が足りない状態になると筋肉が落ちてしまうため、基礎代謝が下がり、リバウンドする可能性が高まります。

食事制限をするのであれば、極端に食べる量を減らすのではなく、高タンパク質・低脂質を意識しながら、栄養バランスの良いメニューを意識しましょう。

無理のないペースで行う

体脂肪率を減らすために食事を見直したり、運動を始めたりする場合は、無理のないペースで行うことが大切です。

「肥満症診療ガイドライン2016」では、肥満症の治療目標として、3~6ヶ月で3%の減量を目標とすることが推奨されています。

例えば、体重が60kgの人であれば、3~6ヶ月で1.8kgの減量が適しているということです。

体重がなかなか減らなくとも、運動と食事制限で筋肉量が増えて体脂肪率が減れば、体は徐々に引き締まってきます。

基礎代謝が上がれば、太りにくく痩せやすい体を目指すことも可能です。体型は少しずつ変わっていくので、焦らず続けていきましょう。

体脂肪率を減らすと自信が持てる!理想の体を目指そう

同じ体重でも体脂肪率の高い人と筋肉量の多い人では、体型に差があります。

引き締まった体を目指すためには、食事の見直しや運動による効果的な体脂肪率の減らし方を知り、筋肉量を増やして基礎代謝を上げていくことが大切です。

体脂肪率の変化はすぐに表れるものではありませんが、継続して取り組むことで少しずつ見た目に変化が表れるようになります。

見た目が変わると自分に自信が持てるようになり、気持ちも前向きになれるでしょう。

また、運動のモチベーションを高めるために、おしゃれなトレーニングウェアやシューズを用意するのもおすすめです。

今回紹介した内容も参考に、無理のないペースで体脂肪率を減少させて、健康的な体を手に入れましょう。

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