静岡で今、藤枝MYFCがアツい!藤枝市出身のサッカー選手「最強の11人」はこれ

写真拡大

モンテディオ山形、大分トリニータというJ1経験クラブとともに、今季のJ2で連勝スタートを飾った藤枝MYFC。

今年J2へ初昇格した彼らだが、開幕戦で昨季のJ3王者(※藤枝は2位)いわきFCに3-2で競り勝つと、ホーム開幕戦となった2節のV・ファーレン長崎戦では2-0の快勝を収めた。

奇しくも今季、同じJ2を戦う静岡の先輩2クラブ、清水エスパルスとジュビロ磐田はここまでそれぞれ2分と1分1敗。須藤大輔監督のもと、ボールを握り攻撃的なサッカーを展開する藤枝MYFCのスタートダッシュぶりが目を引く。

そんな藤枝は、“サッカー王国”静岡県の中でも多くの名プレーヤーを輩出してきた街の一つ。そこで、藤枝市出身のサッカー選手で「最強の11人」を選んでみた。

DF:山口芳忠

1944年9月28日生まれ(78歳)

1968年のメキシコ五輪銅メダルメンバー。

藤枝東高校時代はFWだったが、中央大学でDFへコンバート。卒業後は日立製作所へ加入し、マンマークの達人として1968年から7年連続でベストイレブンに選出されるなど活躍した。

日本代表としては49試合に出場。2007年に日本サッカー殿堂入りを果たし、2014年には藤枝MYFCの名誉総監督に就任している。

DF:大井健太郎

1984年5月14日生まれ(38歳)

昨季までジュビロ磐田の魂といえるほどの存在だったセンターバック。

藤枝東高校から2003年に磐田でプロとなり、同期で入団した成岡翔、菊地直哉とともにチームの未来を担う選手と期待された。

湘南ベルマーレやアルビレックス新潟への移籍を経ながら、磐田で計15年間プレー。昨季限りで退団となり、先日、豪2部相当のイースタン・ライオンズへ加入した。

DF:渡辺毅

1972年9月10日生まれ(50歳)

山口芳忠と同じく藤枝東高校から中央大学へ進学。1995年に柏レイソルでプロとなり、2004年の現役引退まで“柏一筋”を貫いた。

柏が優勝した1999年のナビスコカップで大会MVPに輝いたほか、1997年8月の親善試合ブラジル戦(0-3)で日本代表1キャップを記録。

現在は柏のアカデミーダイレクター兼スカウトを務める。

DF:山田暢久

1975年9月10日生まれ(47歳)

1994年から2013年の現役引退まで、浦和レッズ一筋のキャリアを送ったJリーグを代表する「ワンクラブマン」の一人。

藤枝東高校からプロ入りすると、1年目から15試合に出場。当時はFWだったため福田正博と2トップを組むこともあった。

2年目から右サイドバックなどで起用されるようになり、引退までにGKを除くほぼすべてのポジションを経験。現在は埼玉県内で少年サッカーチームのコーチを務めているという。

DF:石川竜也

1979年12月25日生まれ(43歳)

Jリーグ史上に残る左利きの名クロッサー。

藤枝東高校から筑波大学へ進学すると、1999年のU-20ワールドユースに唯一の大学生として参加。「黄金世代」の一人として準優勝を経験した。

プロでは鹿島アントラーズ、東京ヴェルディ、モンテディオ山形でプレー。山形では2度のJ1昇格に大きく貢献し、現在はその山形でアカデミーグループのスタッフとなっている。

MF:河井陽介

1989年8月4日生まれ(33歳)

藤枝東高校では高校3年時に同期の村松大輔らとともに選手権で準優勝。

慶應義塾大学を経て、2012年に清水エスパルスへ加入し、2年目には10番も背負った(※翌年から1年目と同じ17番へ変更)。清水ではプロとして10年プレーし、昨季ファジアーノ岡山へ移籍した。

清水時代の2018年1月、当時静岡朝日テレビのアナウンサーだった広瀬麻知子さんと結婚している。

MF:名波浩

1972年11月28日生まれ(50歳)

「藤枝出身のレジェンド」と聞いてこの選手が思い浮かぶ人はサッカー通。

藤枝東高校や藤枝北高校の近所に住んでいたが、進学先として選んだのは清水商業高校。当時の静岡において藤枝→清水はまさに“禁断の移籍”であり、藤枝の街ぐるみでそれを阻止しようとした逸話が残っている。

案の定?名波は日本を代表する選手となり、藤枝市出身初のワールドカップメンバーに。今年から森保一監督率いる日本代表のコーチに就任した。

MF:長谷部誠

1984年1月18日生まれ(39歳)

こちらはもはや藤枝というよりフランクフルトのレジェンドとなりつつある元日本代表キャプテン。

藤枝東高校から2002年に浦和レッズでプロ入りし、主力として2006年のJ1初優勝や2007年のACL初優勝などに貢献。

2008年1月にドイツへ渡ると、ここでもヴォルフスブルクでブンデスリーガ優勝、現所属のフランクフルトでDFBポカール優勝やヨーロッパリーグ制覇を成し遂げている。

FW:遠野大弥

1999年3月14日生まれ(23歳)

藤枝市出身のJリーガーで今もっとも注目されている選手だろう。

藤枝明誠高校から社会人のHonda FCで3年間プレーし、川崎フロンターレでプロ入り。期限付き移籍したアビスパ福岡でいきなりチームのJ1昇格に貢献した。

川崎でも今季、横浜F・マリノスとの開幕戦にスタメン出場。ここまで2試合で無得点に終わっているものの何度も決定機に絡んでおり、ブレイクが期待される。

FW:中山雅史

1967年9月23日生まれ(55歳)

日本代表の記念すべきワールドカップ初ゴールゲッター。正確には2009年に藤枝市へ編入された志太郡岡部町の出身。

藤枝東高校時代はFWだったが、筑波大学では当初同期の井原正巳とセンターバックコンビを結成。その後本来のセンターフォワードへ戻り、日本屈指のストライカーへと成長していった。

国際試合における最短ハットトリックなど記録的な活躍でジュビロ磐田の黄金時代をけん引し、2020年に引退。今季からアスルクラロ沼津の監督に就任しており、今週末の5日にカマタマーレ讃岐とのJ3開幕戦を迎える。

FW:碓井博行

1953年8月4日生まれ(69歳)

本来であれば11人にGKを入れて「ベストイレブン」としたかったが、残念ながら適任者が見つからず…。そこで少しひねりを利かせ、11人目には清水エスパルスなどでプレーしたGK碓井健平を息子に持つ、碓井博行をチョイスした。

※こちらは息子の碓井健平。2019年に引退し現在は指導者となっている。ちなみに千葉県柏市出身。

碓井博行は藤枝東高校から早稲田大学を経て日立製作所で活躍。「釜本2世」と呼ばれ、日本代表としても38試合に出場、15ゴールを記録した偉大なストライカーだ。

【関連記事】三笘薫がプレミアリーグ席巻中!筑波大学の蹴球部出身で「最強の11人」はこれだ

日本代表で15ゴールといえば、杉山隆一(56試合出場)や遠藤保仁(152試合出場)に並ぶ数字。紛れもなく藤枝サッカー界のレジェンドである。