帰宅した家族が、明日また使う通勤着や制服を、床やリビングのイスの上に脱ぎっぱなしに。せっかく片づけた部屋が、散らかってしまう…。長年続いてきたそんな悩みが、最近ようやく解決したという日刊住まいライター。どんな試行錯誤をしたのか詳しく語ります。

家族の出しっぱなしにうんざり…

自宅で仕事をしている筆者は、昼間の仕事を終え、家族が帰ってくる前に必ずリビングを片づけます。帰宅したときに家が散らかっているとゲンナリしてしまうだろうから、できるだけ見た目だけでもすっきりと整える努力をしています。

それなのに、家族が帰ってくるとあっという間に散らかります。明日またすぐに使うものを、毎晩しまって、再び朝に出すのは面倒。その気持ちもわかるので、ずっとガマンしてきたわけですが、積み上げられた洋服を見るとため息が。

結局、使わない間は片づけたいと思う筆者が片づけて、朝準備してあげるという必要か不要かよくわからない家事に、長年悩まされてきました。

 

対策1:片づけボックスを置いてみる

これを解消すべく、リビングの隅っこに片づけボックスを置いてみました。床やイスの背が散らかるよりはマシになり、若干片づいた印象にもなりました。

しかし、カゴの中にものを積み重ねていくため使い勝手も悪く、衣類はシワになりやすい。カゴに入りきらないバッグなどは、やはりそのへんに置きっぱなしに…。以前よりはよくなったものの、気持ちよく感じることはできませんでした。

 

対策2:廊下の物置をクローゼットに

筆者宅には、玄関の階段そばに小さな物置が設置されています。もともとは掃除道具を収納していたのですが、ここを家族にあけ渡す決心をしました。ドア1枚分くらいの幅しかない小さなスペースですが、お支度クローゼットとして使い始めたのです。

ちなみに、それまで入っていた洗剤は万能使いできるタイプに変え、掃除道具は必要最低限に絞って手持ちを減らし、それぞれ必要な場所に分散しました。

 

●お支度クローゼットを使う際の約束事は2つ

・毎日使うもの、仕事または学校に必要なものしか置かない
・上着やパーカーなどはよく使う1枚のみ収納

小さなクローゼットは、すぐにいっぱいになって使いにくくなります。ここは通常のクローゼットではなく、「お支度専用」という感覚をもって使ってもらうように、ルールを決めました。

対策3:玄関に斜めがけラックを設置して上着かけに

クローゼット作戦が功を奏して、明日使うものがリビングを占拠することはなくなりました。ところが…。以前よりかなり快適にはなったものの、帰宅後すぐに上着をクローゼットに入れるのがイヤだと感じるようにもなりました。

そこで、斜めがけハンガーラックを購入して玄関に設置。玄関は少し狭くなってしまいますが、コロナの流行以来、来客が訪れる機会も減ったので、見栄えを気にする必要はありません。利便性を優先しました。

●ハンガーラックを使う際の約束事は3つ

・アウターは1種類のみ
・制服やスーツなど毎日着るもののみ
・来客に備えた簡単な上下(筆者のみ)

玄関が狭くなるのがいやなら、もう少しコンパクトなものにして、アウターのみをかけることにするのでもいいと思います。リビングが片づいて気持ちがいいし、家族は使い勝手もいいと、お互いが快適になりました。

以上、わが家の試行錯誤を紹介しました。解決策は、各家庭で異なってくると思います。片づけやすい動線を用意することで習慣づくこともあるので、あきらめず、家族のことを考えながら工夫してみてください。