年齢を重ねると体力も気力も落ちてくるため、できるだけラクに片づけられる、スッキリとした家で過ごしたいですよね。「がんばってきれいを保つというよりも、なんとなく現状が維持できる、そんな収納になるように意識しています」と話すのは、現在50代の整理収納コンサルタント・瀧本真奈美さん。ここでは、瀧本さんが実践しているという収納の工夫を教えてもらいました。

50代、ムリなく続くわが家の「快適収納術」7つ

中学生の頃に片づけに目覚めてから40年近く、収納を定期的に見直しては片づけるということをずっと続けてきました。ある意味、自分にとっては趣味のような「整理収納」ですが、ここにきてめっきりと体力が落ち、体のあちこちも痛むため、今までのようには動けなくなっています。

【写真】引き出しの中は余裕をもたせている

それでもムリなく「ものがあふれない家」を保つために、心がけている収納のコツをご紹介します。

 

●1.小さなものは「隠す収納」

ついテーブルの上に置いておきたくなる書類や文房具などの小さなものは、さほどの数がなくてもごちゃごちゃして見えてしまいます。

さらに、1つ置くと2つ置き、3つ、4つと増え続け、結果どこになにを置いてもいい状況になるので、小さなものほど隠して収納しています。

その際、よく使うものはすぐ取り出せるフタなし収納に。すぐ使えて、すぐ片づく収納システムが日々の家事をラクにしています。


●2.余裕をもった「余白収納」

引き出しなどの収納スペースも、空間を目一杯に使いがちですが、入れられるだけ入れてしまっていると、ものが増えたときに「入らない → あふれる → 片づけを諦める → 取り返しがつかない」という状態になってしまう可能性があります。

そうならないためにも、余白を多めに残した収納にしています。そうしていると、ものが増えてもすぐに片づけることができます。

 

●3.だれでもわかる「全体見え収納」

引き出し収納で気をつけているのは、収納しているもの同士が重なったり、隠れてしまったりするのを、とことん避けること。

引き出しをあけたたけで全体が見渡せて、どこになにがあるか即座に判断できるような状態を保つことを心がけています。こうすることで、取り出す際や片づける際に数秒で完結するうえ、家族に手伝ってもらう場合にも便利です。

●4.使うエリアで「完結収納」

たとえば、仕事で使うものはデスク周りにすべて集結させるなど、なにかをするとき、あちこちに必要なものを取りに行かなくてすむようにしています。

使う場所までの距離があると、戻す際に面倒になって片づかなくなる可能性があるので、「すぐ戻せる」を意識して収納場所を決めています。

 

●5.すぐ使いたいものは「インテリア収納」

前述のように小さなものは「隠す収納」にしていますが、ある程度の大きさがありよく使うものは、逆に見せておくようにしています。

その場合は、ごちゃごちゃ見えないように部屋のテイストに合ったものを選びます。

 

●6.家族もできる「セルフ収納」

2017年に、夫婦のクローゼットをそれぞれ別にしました。画像は夫専用のクローゼット。オンシーズンのものはすべてつるし収納にしているので、引き出しがぐちゃぐちゃになることもなく、私が管理しなくてもこの状態をある程度保てています。

ハンガーの数はおおよそ一定なので、見直して減らした分だけ、シーズンごとに新しい服を買いたすようにしています。こうすることで、着ないのにずっとある服がなくなり、簡単にすっきりした状態を保てています。

 

●7.ホコリが気になる場所ほど「収納を減らす」

寝室は布製品が多く、ホコリが気になる場所なので、収納自体を少なくしています。ものがないので掃除もしやすいうえ、寝ることに集中できるので気に入っています。

わが家はがんばってきれいを保つというよりも、なんとなく現状が維持できる、そんな収納になるように意識しています。

これからも年齢を重ね、どんどん体力も判断力も低下してくると思うので、簡単にきれいが保てる収納の工夫をしていきたいと思います。