「有明海沿岸道路」ついに福岡・佐賀直結へ 筑後川の渋滞解消に期待
いよいよ大牟田から佐賀市内へ到達します。
福岡・佐賀両県の最短距離連絡ルート
有明早津江川⼤橋(画像:国土交通省)。
国土交通省 有明海沿岸国道事務所は2022年9月16日(金)、有明海沿岸道路の大野島IC〜諸富IC間1.7kmが開通すると発表しました。開通日時は11月12日 15時です。
今回の開通により、福岡県大牟田市から延伸してきた有明海沿岸道路は、いよいよ佐賀県内へ入ります。
有明海沿岸道路は熊本県熊本市と佐賀県鹿島市をむすび、有明海沿岸地域のネットワークを構成する高規格道路です。
長崎道と九州道は鳥栖JCTで接続するため、佐賀市と大牟田・熊本方面をむすぶ高速ルートは大きな迂回が必要でした。有明海沿岸道路は、「三角形の1辺」として、両県を短絡する役割を担います。また、有明海沿岸部にあって、数少ない築堤・高架上の高い位置にある道路として、大雨などによる冠水被害を免れる緊急輸送道路としての機能も期待されます。
計画ルートのうち現在は、三池港IC〜大野島IC間の27.5kmおよび嘉瀬南IC〜福富IC間の10.0kmが開通済み。そして今回、大野島ICから筑後川河口の三角州を越えて、佐賀県内へ延伸となります。
今回の開通で、筑後川を渡る国道208号などの渡河ボトルネック部の渋滞が、緩和されるとの期待があります。佐賀空港アクセスとしても、大川市など福岡県側からの時間短縮が見込まれています。
川を越える橋梁は、隣の「有明筑後川大橋」と同じく、デザイン的に新鮮な「単主構ローゼ中路橋」です。アーチの中ほどの高さに桁があるのに加え、道路の両側にあることが多いアーチ構造が、道路の中央に1基だけあるのです。単主構アーチを採用したのは、橋脚の幅が小さくなることでコストが低く、景観面でも目立ちにくいという理由としています。