きょう9月23日、西九州新幹線の武雄温泉〜長崎間が開業。開業初日から現地やSNSでさまざまな声が上がっています。

さっそく乗車した人も


きょう開業した西九州新幹線(乗りものニュース編集部撮影)。

 きょう2022年9月23日(金祝)、西九州新幹線の武雄温泉〜長崎間が開業。延伸ではなく新規の路線開業ということで注目が集まり、開業初日から現地やSNSでさまざまな声が上がっています。

 一番列車の指定席きっぷは、1か月前からの予約開始時に10秒で売り切れたといいます。とはいえ、6両編成の「かもめ」は3両(1〜3号車)が指定席、3両(4〜6号車)が自由席。きっぷを取れなかった人達は当日の自由席乗車に賭けようと、早い時間から駅前に並ぶ姿が見られました。

 長崎駅を「博多行き」一番列車が出発したのは6時17分。入場規制も行われるほどの盛況で、新幹線車両がホームに入線すると、利用客は一斉に腕を上げて撮影を行っていました。13時すぎには航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が長崎上空へ飛来。あいにくの曇り空でしたが、

 SNS上ではさっそく乗車した人達の感想が。「あっという間に着いた」「一瞬」という声が多く、また長崎本線の肥前山口以南の「海沿い区間」を知っている人からは「揺れないのがすごい」「乗りごこちがいい」「酔わずに長崎に着いた」という感想も。また、東海道・山陽新幹線では見られない「黄色のシートのN700S」の車内を写真に収めている人も多く見られました。

 前日に在来線特急「かもめ」などを見送り、きょう新幹線開業を迎えた30代男性は「30分の乗車時間は正直物足りないが、『長崎がこんなに近いとは』という思いが強かった」としたうえで、「初めて長崎に電車で行ったとき、有明海を見ながらガタゴトと走る旅情が今も思い出に残っている。これから初めて長崎に行く人は、その旅情が味わえないのかと思うと、少し寂しい」とも話します。

 ところで、西九州新幹線は博多〜長崎の利便性向上だけにとどまりません。旅行者を悩ませる「遠すぎる空港」のひとつでもある長崎空港が、長崎市内からより速く行きやすくなります。長崎〜新大村間はわずか15分。そこから今日運行開始した予約制乗合タクシー「おおむらかもめライナー」で空港まで15分。これまでリムジンバスがダイヤ上45分、それに慢性的な渋滞による遅延があったことを考えると、より利用しやすい空港となります。