決定力のあるストライカーの加入でデ・ブライネはさらに輝きを増す photo/Getty images

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新シーズンが始まりマンチェスター・シティはプレミアで2勝1分とアーセナルに続く2位につけている。補強面でマルク・ククレジャ獲得は失敗したが、アーリング・ハーランド、シュテファン・オルテガ、カルヴィン・フィリップス、セルヒオ・ゴメスの計4選手を夏の移籍市場で獲得している。

新シーズンでは新たなビルドアップの形が見られるなどさっそく変化しているプレミア王者だが、特筆すべきはその攻撃力だ。プレミアでは3試合で9ゴールを記録しており、アーセナルと並んで最多得点である。

その攻撃力を支えているのは新加入のハーランドとケビン・デ・ブライネだ。ハーランドは3ゴール1アシスト、デ・ブライネは1ゴール3アシストで、2人で7点に関与する大活躍だ。

近年のシティは攻撃力のあるチームで、昨季のリーグ戦では38試合で99ゴールを挙げた。19-20シーズンは102ゴールを決めており、その攻撃力は欧州でもトップレベルだ。

しかしリーグ戦やCLでのビッグマッチではゴールを取り切れない決定力不足に悩まされている。代表的な例でいえば昨季のCLラウンド4だ。2試合で8つのビッグチャンスを生み出したが、5ゴール止まり。対するレアルはビッグチャンス5つで6ゴールを挙げている。近年のシティに足りていないのはこういった重要なゲームでの得点力だ。

ビッグマッチで得点力を見せるチームの特徴としてチームを代表する武器となる選手の存在がある。同じくレアルでいえばカリム・ベンゼマとヴィニシウス・ジュニオールのコンビ、リヴァプールでいえばモハメド・サラー、サディオ・マネ(バイエルン・ミュンヘンに移籍済み)、ルイス・ディアスのトリオである。

ここ数年のシティにそういった武器があったかと聞かれれば返答に困る。ラヒーム・スターリングもガブリエウ・ジェズスもフィル・フォーデンもリヤド・マフレズも素晴らしい選手だが、ここ一番で決められず、シティの武器だと胸を張って言えない。

だが、ハーランドとデ・ブライネのコンビはそんなベンゼマ・ヴィニシウス、ディアス・マネ・サラーに匹敵するコンビではないだろうか。ハーランドの抜け出す技術、決定力、デ・ブライネのパスセンスは非常に高く、リーグ開幕からたった3試合ですでに7ゴールを挙げている。また結成直後だが、連携面で不安はなく、今季のシティを代表する武器になるだろう。