子供の頃の経験って、今の自分にどのくらい影響を与えていると思いますか? というのも、Benesse教育研究開発センターが25〜35歳の男女2500人を対象に行った「若者の仕事生活実態調査」で、とある傾向が明らかになったんです。

 その傾向とは、「充実感をもって仕事に取り組んでいる若者ほど、自分の態度・能力に自信をもっており、その自信は子供時代の体験と深く関連している」というコト。一体どんな体験が影響しているんでしょう?

 「子供時代に『親や学校の先生以外の大人と話をする』という体験をもった人ほど、『将来の目標をもって仕事をする』、『自分の考えをわかりやすく説明する』、『自分から率先して行動する』などの能力に長けていることがわかりました」(Benesse教育研究開発センター 岡部悟志研究員)

 ん? 親や学校の先生以外の大人というと・・・?

 「普段あまり接することのない、地域の人や親族の方などが考えられます。価値観も年齢も異なる大人と接することにより、子供は初対面の人でも臆することなく話ができるようになったり、新たな自分の一面を発見したり、将来の目標となるモデルを見つけたりするのです」(同)

 とはいえ、もちろん親子間や先生との会話も重要な要素。身近な人も含め、多様な大人と接することで、自立心が芽生えたり、社会へ出てからもいろいろなことにチャレンジする積極性が身につくのだそう。そうした経験以外にも、仕事のデキル大人になるために不可欠な体験ってあるんでしょうか?

 「一つには、小さな失敗体験をたくさん経験することだと思います。ただし、失敗したことをそのままにしておくのではなく、再チャレンジして克服していく過程を通して、『できるんだ』という自信をたくさん獲得しておくことが、別の困難な状況に直面したときに、立ち向かっていく糧になるのだと思います。そのためにも、周囲の大人たちが上手にサポートしてあげたいものです」(同)

 ちなみに、多様な大人と触れ合ったり、失敗体験をするのには、キャンプやボランティアなど、課外活動への参加などもオススメ。吸収力のある子供(って読者はもう大人!?)のうちに色々と経験を積んで、将来大きく羽ばたいてください!(清川睦子/verb)

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