業務スーパーで販売されている『国産どり 若鶏テール』をご存じでしょうか。

鶏の尾骨の周囲に付いたテール肉(ぼんじり)の冷凍品です。強烈な脂っこさとトロトロの食感が際立った、おつまみ向きの部位。さすがに家庭で消費するにはボリュームが多すぎてチョイスしづらいものの、コスパを最重視するなら選択肢に加えてもいいかもしれません。

業務スーパー|国産どり 若鶏テール|626円

業務スーパーにて626円(税込、税抜580円)で販売中。内容量は2kg、カロリーなどの栄養成分表示は未記載。加工者はグリーンポートリー(業スーを運営する神戸物産のグループ会社)。原料は国産と表記されていますが、具体的な産地は不明です。

コスパ(単価)は100gあたり約31円。同じ部位を使用した商品である『上州高原どり 若どりテール』(1kg・429円・約43円/100g)や『ぼんじり串』(1.25kg・1,566円・約125円/100g)よりも高コスパなポジションになります。

肉同士がくっついた状態でカチカチに凍っているので、まずは冷蔵庫に一晩を目安に置いて自然解凍する必要があります。その際、できれば必要な分だけ取り出して解凍したいところですが、かなりの力技になるので、このへんからして家庭向き食材とは言えないかも。

また、尾骨と油壺(黄色い脂肪の部分)は除去されていないので、気になる場合は解凍後に下処理しましょう。包丁で骨に沿って切り込みを入れて、削ぎ落とせばOKです。

フライパンで焼き調理が基本になります。注意点として、加熱時に多めの油が滲み出ます。油ハネも激しいので、もしあれば油ハネ防止ネットなどを用意したいところ。下処理を含めて、けっこう扱いが難しい手間のかかる食材です。

ぼんじり特有の、もっちりトロトロした柔らかな弾力食感はばっちり。こってりした濃厚な旨みも全開で、そのままでもビールおつまみとして満点のクオリティです。品質面で気になる点は見当たりませんが、脂分がクドいので、もたれやすいのはネックですね。

解凍後は日持ちしないので、飽きてきたら甘辛く味付けして、ぼんじり丼などにアレンジするのがおすすめ。再冷凍は品質が落ちるので基本NGなので、必要な分量のみ解凍して使うようにしましょう。

正直、一般家庭だと、2kgという分量を少しずつ解凍しながらチマチマ消費していくのは、手間の面でも飽きの面でも非現実的かと思います。よほどの好物でもなければ慎重に考えて購入したい一品ですね。

特徴をまとめると以下のようになります。

国産鶏のぼんじりを2キロも詰め込んだ冷凍食肉濃厚な旨みともっちり食感でご褒美感はあるけど、飽きずに完食するのは大変尾骨と油壺は処理されていないため、解凍から下処理まで扱いに手間がかかる価格は上がるけど、下処理せずに食べられる『ぼんじり串』(1.25kg・1,566円)のほうがおすすめ