高校時代の篠宮嘉一容疑者

写真拡大

「刑事が犯罪をするのは一番やってはいけないこと。しかもアイツは既婚者ですし、女性絡みの犯罪だったことも恥ずかしい。世間さまに顔向けできないとアイツの親は言っていました」

【写真】“高崎警察の番長”として『警察24時』に出演するスキンヘッドの篠宮容疑者

 そう涙ながらに語るのは、容疑者の親族だ。一体何があったのかーー。

 ゴールデンウイーク真っ最中の5月2日、午後5時57分ごろ、埼玉県本庄市にあるインターネットカフェで、高崎北署・刑事課の係長(警部補)だった篠宮嘉一(かいち)容疑者(42)が、強制わいせつの疑いで現行犯逮捕された。

「容疑者はインターネットで知り合った埼玉県内の40代女性を自分の車に乗せて、5時10分ごろネットカフェにやってきた。ふたりは個室を利用したのだが、容疑者はそこで女性の身体を触るなどのわいせつな行為をした」(捜査関係者)

 被害女性はすぐに同店の店員に「個室内で襲われた」と助けを求め、店員が110番通報。駆けつけた埼玉県警本庄署の警察官に現行犯で取り押さえられたのだ。

「容疑者は暴れもせず、逃げることもなく、その場に観念したように佇んでいた」(同・捜査関係者)

 警察の取り調べに対して容疑者は、

「間違いはありません」

 と率直に容疑を認めているという。

“高崎警察の番長”でテレビ出演

 篠宮容疑者は逮捕時、先月新設されたばかりの高崎北署にいたが、その前は高崎署に配属されていて“名物刑事”として有名だった。なぜなら、警察のリアルな活動を紹介する人気ドキュメンタリー番組、通称『警察24 時』に出演したことがあったのだ。

「昨年3月放送の『列島警察捜査網 THE追跡 〜2021春の事件簿〜』(テレビ朝日系)に、“敏腕”刑事として篠宮容疑者が出演していました。“高崎警察の番長”という異名もついていましたね。同番組は群馬県警本部が全面協力のもと製作されたものなので、県警としても推薦できる模範的な刑事だったということでしょう」(全国紙社会部記者)

“番長”のネーミング通り、容疑者はいかつい体格にスキンヘッドというコワモテ。だが、外見とは違って、たたき上げの“人情派”刑事だったようで、SNSにはこんな書き込みも。

《まじ?? 昔お世話になった人なんだけど。嘘だよね? 篠宮さんのおかげで、悪いことやめられて頑張ってるのに。高崎の番長だったじゃないですか!》(一部変更あり)

 敏腕刑事と強制わいせつ、このギャップはあまりに大きい。篠宮容疑者はどんな人物なのか。

 群馬県藤岡市で生まれた容疑者は、小学校、中学校とサッカー少年だった。地元の県立高校に進学すると、ラグビー部に入部。

「高校時代は明るくて、人なつっこくて、活発な男の子でした。みんな“カイチ”と下の名前で呼んでいて、愛されキャラだったと思います。勉強は好きではなかったですが、成績は中程度でした」(高校の同級生)

 最も印象的だったのが、高校入学初日のホームルームでの出来事。

エロ本とエロビデオが大好きです

「生徒ひとりひとりが自己紹介をしていくのですが、カイチは出身中学校と名前を言ったあと、“エロ本とエロビデオ(DVD)が大好きです。いいのを持っていたら、貸してください”って。もう、クラス中、大爆笑だった。担任の先生もそばにいたんですが、男子高校だったから許されたのかな。ちなみに、そんなこと言ったやつはカイチ以外いなかったけど(笑)」(同・同級生)

 高校卒業後は一般の企業に勤めていたが、

「嘉一は就職してしばらくすると“やっぱり警察官になりたい”と親に告げたようです。親もまさか試験に受かるとは思わなかったようですが、警察官になる夢を叶えた」(前出・容疑者の親族)

 以降、容疑者は群馬県太田警察署などの赴任を経て、高崎署へ。10年ほど前に結婚して、子どもももうけている。高崎署勤務までは家族と同居していたが、高崎北署への異動を機に単身赴任に。同署から1・5キロメートルほど離れた場所にある、広さ1LDK、家賃月6万円前後のメゾネット式アパートに住んでいた。

単身赴任でついハメを外し過ぎたのか

 前出の捜査関係者によると、

「単身赴任でついハメを外し過ぎたのか……。事件を起こした原因については、まだわかっていません」

 今後、どのような展開があるのか? 被害女性との間に示談が成立すれば、

「起訴猶予や不起訴になる可能性もあります。だが、あくまで群馬県警本部が処分を決めることになりますが、やはり懲戒免職は免れないでしょう」(前出・捜査関係者)

 容疑者の親族は頭を下げながら、謝罪の言葉を述べた。

「このたびは嘉一がとんでもないことをしでかしてしまって、本人にかわって謝罪いたします。申し訳ありません。特に被害女性の方には今後、誠心誠意、お詫びしていきたいと思います」

 警察の権威を失墜させたこの事件、とにもかくにも被害女性の傷が癒えることを祈るばかりだ。