オッドアイ役の瀬戸康史
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 公開中の映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』で、オッドアイが印象的で4か国語を操るマルセル真梨邑を魅力たっぷりに演じた瀬戸康史。新たなハマり役を得た彼が、本作の撮影の裏側を明かした。

 本作は、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、「リーガルハイ」シリーズなど数々のヒット作を手掛けた脚本家・古沢良太によるオリジナルドラマの映画化第3弾。信用詐欺師(=コンフィデンスマン)のダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の3人が、地中海に浮かぶ世界遺産の島・マルタを舞台に、欲望にまみれた人間たちから大金を騙し取るさまを描く。

 シリーズ初参戦となる瀬戸は、ダー子たちの前に立ちはだかる国際的なエリート捜査官・マルセル真梨邑役を担った。普段の立ち振る舞いはスマートだが、冷徹で手段を選ばずダー子たちを追い詰める一面を持つ。田中亮監督の頭のなかでは真梨邑のイメージがかなりできあがっていたそうだが、瀬戸は「オッドアイなど、ビジュアル面では監督の思い描く通りに近づけたのではないかと思います。あの目のおかげで、すべてを見透かしている感じを醸し出せたと思いますし、狂っている感じや特有の不気味さを出せたのではないか」と自信をのぞかせる。

 演技では、「終盤にかけてどんどん狂っていくようなシーンがあるので、その狂い具合とか、制御が効かない具合とかを僕が100%で演じ、あとは監督にやりすぎと言われたらどんどん抑えていく、という作業をしていきました」と振り返り、「マルセルが着るコートについて監督が悩んでいて、僕の私服が一着使われています(笑)。僕の持っているコートを監督が見て、『それが良い!』となり、本当に使われました」というエピソードも明かす。

 また、フランス語、スペイン語、英語、そして日本語と4か国語を流ちょうに操る真梨邑役のため、瀬戸はかなり練習したという。「冒頭のシーンのフランス語が一番大変でした。フランス語はこれまでにも何度かセリフで言うことがあったんですが、その度に訳がわからなくなってしまい……今回、特に難しかったです。クランクインしてからも、急にセリフが増えたりもしたので大変でした(笑)」と語るが、劇中ではその苦労を感じさせず真梨邑を好演している。

 そんな瀬戸について、主演の長澤は「普段はものすごく温厚な方なんです。人当たりも良くて、とても穏やか。でもお芝居となると、どっしりと構えてミスをしない。隙がない感じがあって、真梨邑役にぴったりでしたね」(16日掲載シネマトゥデイニュースより)と絶賛しているが、普段から撮影現場で意識していることはあるのだろうか。

 「まったくなににも意識してないです(笑)。『スタート』の合図で役に切り替わって、『カット』でまた切り替わって、というのはあるかもしれないですが、本当にそれくらいです。あとは自分が居やすかったり、お芝居しやすかったり、みなさんが心地よかったり、という現場がいいなと思ってるので、できるだけ共演者の皆さんとはコミュニケーションをとろうとしてますが、特別頑張ってたり、これをしようということはないですかね」と謙虚に答える。

 そして、「『コンフィデンスマンJP』のチームの皆さんはもう5年くらい一緒にやっているので、アットホームな感じがあり、こっちも変に構えなくて良かったので、みなさんのおかげで早くなじむことができました」と周囲への感謝も忘れない。

 SNS上では「オッドアイ瀬戸康史優勝すぎる」「ハマり役すぎる」「めっちゃかっこよかった」といったコメントが多数投稿されているが、瀬戸が役に真摯に取り組む姿勢が、多くの人を魅了することにつながっているようだ。(編集部・梅山富美子)