夏瀛洲氏

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(台北中央社)国軍の退役将官が中国当局系紙の取材に対し、台湾の防空識別圏(ADIZ)に中国軍機が進入する権利があると発言した。これを受け、蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)は9日、軽蔑に値する行為で法的制裁を与えるべきだと批判した。立法院(国会)で質疑応答を受けた際に述べた。

問題とされたのは、環球時報が5日付で報じた、空軍官校(士官学校)校長や国防大学の学長、総統府の戦略顧問などを歴任した台湾の退役将官、夏瀛洲氏へのインタビュー。夏氏は、中国軍機が出現した台湾南西のADIZは、自らの国土であり、巡視をする権利があると述べた。

蘇行政院長はこの日、立法委員(国家議員)から国の主権を無視した夏氏への対応を求められた。蘇氏は、退役済みを含め、将官たるものは国に危害を加えるようなことをしてはならないと言及。法律で裁く必要があると語気を強めた。

(蘇龍麒/編集:荘麗玲)