決して小型ではない。丁度いいサイズの「Xperia 5 III」実機プレビュー
大画面なのに小さくて持ちやすい。これが「Xperia 5 III」を触った第一印象でした。
ソニーはXperiaシリーズの黎明期から、小型ハイエンド志向の「Xperia Compact」シリーズを展開しており、2019年にブランドを刷新して以降、Xperia 5シリーズがその任を担っています。その第3世代目となる「Xperia 5 III」も、横幅を68mmに抑えており、小柄な手にも難なくフィットします。
それでいてディスプレイは6.1インチと、Appleの最新スマートフォン「iPhone 13 Pro」と同等です。
なお「Xperia 5 III」のディスプレイはアスペクト比が21:9と超縦長。つまり、横方向ではなく縦方向に画面サイズを稼いでおり、これが大画面ながら横幅68mmという小型スマホ並の持ちやすさに繋がっています。
また、「Xperia 5 III」の重量は168gと「iPhone 13 Pro」の203gと比較してかなりの軽量です。
なお、実機に触れてみると、重心の問題なのか、そこまで『軽い』とは感じず、むしろ身がぎっしりつまっている感があります。これは、小型な筐体ながら、より大型の「Xperia 1 III」と同じ4500mAhの大容量バッテリーを搭載しているからかもしれません。
また、ディスプレイの端から側面フレームにかけて、シームレスに丸みを帯びているため、手のひらに角が当たる感じがありません。「Xperia 1 III」の側面は台形のような形状で若干角が立っていました。好みもあるのでしょうが、筆者は角が丸いほうが手への収まりが良く好みです。
カラーはフロストブラック・フロストシルバー・ピンク・グリーンの4色展開。うち、フロストブラック・フロストシルバーの背面は磨りガラス(フロスト仕上げ)となっており、指紋なども目立たないマットな触り心地です。
カメラに関してはあまり試せませんでしたが、iToFセンサーを搭載しない以外はフラグシップの「Xperia 1 III」と共通。望遠は70mm(光学2.9倍)と105mm(光学4.4倍)に切り替わる可変式望遠レンズを採用し、3眼ながら4つの焦点距離を利用できます。
ミラーレスのαシリーズのようなUIで写真を撮影できる「Photography Pro」も利用可能。物体を追尾し続けるオブジェクトトラッキングや、被写体の瞳にAFをあわせ続けるリアルタイム瞳AF、ノイズリダクションも行うAF/AE追従最高20コマ/ 秒の高速連写にも対応します。
本体を立てかけられるスタンド付きの抗菌純正ケースも用意します。
6.5インチの「Xperia 1 III」(画像=左)とのサイズ比較です。
その他「Xperia 1 III」からの差分は、RAM容量を12GBから8GBへ、ストレージ容量を256GBから128GBへ削減。「Xperia 1 III」の進化点となっていたスピーカー音圧の向上も省いています。さらに、ディスプレイ解像度も4KからフルHD+に抑えています。
カバーガラスも「Xperia 1 III」ではコーニングのゴリラガラス Victusでしたが、「Xperia 5 III」ではゴリラガラス6に変更。5G通信もミリ波対応は省かれ、sub6のみ対応します。
SIMスロットはピンなしで引き出せます。なお、本モデルはeSIMに非対応。ギークなスマホユーザー観点だと、eSIMは積極的に使いこなしたいだけに、マイナスポイントと言えます。
「Xperia 5 III」はドコモ・KDDI・ソフトバンクから11月中旬以降に発売予定。製品の詳細は発表時の記事や、兄弟モデルで機能がほぼ同等である「Xperia 1 III」の記事もご覧ください。
・Xperia 5 IIIの日本発売が決定、ドコモ・KDDI・ソフトバンクから
・ソニー Xperia 1 III発表。望遠カメラが劇的進化、可変レンズで光学3倍と4.4倍を切替(石野純也)