江口のりこ、『木10』ドラマ主演決定の裏に2クール続けてのドタバタ劇
米倉涼子や小栗旬など、豪華俳優が顔をそろえる秋ドラマ。そんな中、フジテレビの大胆なキャスティングが業界で話題を呼んでいる。
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「10月期の『木10』の主演を江口のりこさんが務めることになったそうです。社会現象を巻き起こしたTBS系の『半沢直樹』で演じた国土交通大臣役が話題になり、売れっ子女優の仲間入りを果たしたとはいえ、テレ東深夜の『ソロ活女子のススメ』で民放ドラマ初主演を務めたばかり。ゴールデン帯の主演とは驚きました」(芸能プロ関係者)
江口が主演に起用された背景には、フジテレビの切実な事情が関係しているという。
「当初、名前が挙がっていた俳優たちに軒並み断られてしまったそうで……。江口さんに決まったのはかなりギリギリのタイミングで、すでに今月からクランクインしています」(フジテレビ関係者)
現在、同枠で放送されている『推しの王子様』も主演を務める予定だった深田恭子が適応障害により、急きょ降板したことが報じられた。
「2クール続けて主演をめぐってのドタバタ劇があり、制作陣はかなり焦っていましたね。江口さんが快諾してくれたときは、“フジの救世主だ!”とみんな感謝していましたよ」(制作会社関係者)
つかみどころのない個性が花開くとき
フジテレビに主演が江口なのかを確認したが、
「制作の詳細についてはお答えしておりません」
とのこと。
ドラマに詳しいフリーライターの田幸和歌子さんは、江口のブレイクをこう分析する。
「'16年に放送された日テレ系の『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』以降、立て続けに話題作に出演。エネルギーがたまりまくった状態で『半沢直樹』で火がついた印象です。登場した瞬間にその場の空気を変えるような瞬発力だけでなく、繊細な表現のできる方です」
高校には進学せず、地元の兵庫県でアルバイト生活を送っていた江口。演技未経験ながら19歳で上京し、柄本明やベンガルなどが所属する劇団東京乾電池に入団。女優人生をスタートさせた。
「上京後1年は新聞販売店に住み込みで勤務。その後はいつでもオーディションを受けられるよう日雇いバイト以外はせず、風呂なしアパートに住み、キッチンのシンクで身体を洗うなど貧乏生活を送っていました」(演劇関係者)
映画『いぬむこいり』や『戦争と一人の女』で江口を起用した、映画監督の片嶋一貴氏は彼女の魅力をこのように語る。
「とぼけたボヤきキャラが世に出回っていますが、素顔はいたってまじめ。頭脳明晰で頭の回転が速くズバッと厳しい批評を投げかける印象です。事務所のボスの柄本(明)さんは、“江口は怖いからなぁ”と話していましたね。つかみどころのない個性が女優として花開いたのは、心から喜ばしいことです」
前出の田幸さんも主演ドラマに期待を寄せる。
「一見、淡々としているからこそ、ふとしたときにこぼれる笑顔がすごく愛らしく、同性も好感を持つと思います」
秋ドラマの“ダークホース”として、ヒットとなるか!?