福祉サービスの利用や生活費の管理が難しい障がい者を支援する事業を請け負っている真岡市の社会福祉協議会の男性職員が無断で契約者の口座から50万円を引き出していたことが分かり、社会福祉協議会が13日に会見を開いて謝罪しました。

会見によりますと去年2月14日、障がい者の支援事業「あすてらす」の専門員として勤務する20代の男性職員が、担当していた契約者の口座から契約者本人や協議会の許可を得ず無断で50万円を出金していました。

この男性職員が去年4月に部署が異動となり、後任が先月20日にこの契約者の支援を行うため通帳を使おうとしましたが見当たらず、金融機関で残高を照会をしたところ問題が発覚したということです。

男性職員は出金した50万円のうち、およそ8万円を自身の職務の怠慢により生活保護の手続きが遅れて滞納となっていた別の契約者の介護サービス利用料の支払いに充て、残りは自宅で保管していました。

男性職員はその後、50万円を返還しましたが通帳は見つかっていません。

協議会は13日付けで男性職員を懲戒解雇にしていて、管理するおよそ50の口座でこのほかに不適切な事務処理はありませんでした。

男性職員は「契約者を裏切る行為や協議会の信用を失墜して申し訳ない」と謝罪しているということです。

協議会では金融機関の貸金庫に保管している通帳を複数の職員で毎月確認することや印鑑の取り扱いなど、チェック体制を強化し再発防止策を講じていくとしています。