誰もが利用しやすい交通ネットワークの整備を進める宇都宮市はインターネットからデマンドタクシーの予約ができるシステムの実証実験を始めるのを前に12日、地区の代表者などを対象にした体験会を開きました。

地域内交通の利便性を高め利用者を増やしていこうと、宇都宮市がホンダモビリティソリューションズと協力して開発したのがスマートフォンなどからデマンドタクシーの予約ができるシステムです。

13日からこのシステムを利用した実証実験が河内地区で始まるのを前に12日、地区の代表者などに向けた体験会が行われました。

新たなシステムでは登録されている235施設の中から目的地と到着したい時間などを選ぶとシステムが自動的に最適なルートを選び、到着希望時間から逆算して間に合うよう迎えに来てくれます。

また、利用したい駅やバス停とその公共交通機関を降りる時間を選ぶと、こちらもそれに間に合うように自動的に配車の時間が予約されるということです。

AIを活用したシステムにより、これまで乗車の30分前までに予約をしなければならなかったのが15分前までに短縮され、急な外出にも対応できるようになるといいます。

迎えに行くタクシーのドライバー側でもシステムから予約された内容からAIが最適なルートや順番を判断してドライバーに知らせてくれます。

ドライバーの負担が減ることで便数を1時間に1便から2便に増やすことができるということです。

河内地区は現在、地域内交通におよそ900世帯が登録し、市内で最も利用者数が多いといいます。

市では実証実験により多くの意見やデータを集め、導入に向けて生かしていきたいということです。

河内地区では1回目の実証実験を6月9日まで、2回目を8月に行う予定です。

6月からは清原地区でも実験を行い、反響が良ければ今後、市内14地区の地域内交通の全てでシステムを導入していきたいとしています。