高齢者の集団接種 芳賀町で始まる 各地で予約の混乱
新型コロナウイルスのワクチン接種について、芳賀町では11日から高齢者の集団接種が始まりました。
一方で接種の予約や人材の確保など混乱が続いています。
芳賀町では11日から80歳以上を皮切りに一般向けの集団接種が始まり、初日は予約した100人に行われました。
県内ではこのほか、野木町が今月14日に施設向けに、日光市が今月24日に一般向けに接種を行うと、全ての市町で接種が行われたことになります。
芳賀町は、1人が接種を終えるまでに5分かかるという計画を立てていましたが、肩を出すために服を脱ぐ時間、それに持病のある人が接種を受けてよいか確認する時間がかかり、所要時間は1人8分程度でした。
それでも予定していた2時間以内に全員の接種を終えました。
ワクチン接種をめぐっては各地で混乱が続いています。
国は今年7月までにすべての高齢者に2回接種を終える方針を示しましたが、医師や会場のスタッフ確保が一番の課題です。
芳賀町では1日の集団接種の時間を増やしたり、問診する医師を休日のみ1人増やしたりして対応する予定ですが、7月末での接種完了は個別接種を含めて9割程度と見込んでいます。
福田富一知事も11日、「工程表の関係で4つの市・町では政府目標の達成は難しい」と見込みを述べていて、ずれ込む場合でも1日でも早い接種ができるよう支援する方針を示しました。
県によりますと、高齢者向けのワクチンは今週と来週に214箱、6月21日と28日の週に同じ程度の量が届き、全ての高齢者が2回接種できる分が確保される見通しですが、国からいつ届くかの情報が全くなく手探りの状況です。
一方、接種予約では受付に電話が殺到し、野木町では11日に始まった今月分670人の個別接種の受付が15分で終了しました。
野木町の担当者は「引き続き予約を行うので冷静に対応してほしい」と話しています。
NTT東日本は回線が集中するのを避けるため、10日は日光市、高根沢町など5つの市と町、11日も野木町で固定電話の発信制限の設定を行っています。