全国知事会は10日、新型コロナウイルス対策本部の会合をオンラインで開き、変異株への警戒を呼び掛け、国民に行動を変えるよう促す強いメッセージを出すことなどを国に求める緊急提言案を示しました。

会長の徳島県の飯泉嘉門知事は冒頭で、変異株の感染力が強く若い人でも重症化すると指摘し「何としても今食い止めないと大変なことになる」と危機感を表明しました。

国への緊急提言案では自治体が変異株対策に取り組むため、分析結果の詳細な情報提供を求めています。

また、緊急事態宣言や「まん延防止等重点措置」は、知事の要請で迅速に発動できるよう運用の改善を要望したほか、政府が高齢者へのワクチン接種の完了を7月末までに目指していることに関し、地域間で進み具合にばらつきが出ないよう適切なワクチンの配分を求めています。

栃木県の福田富一知事は、県の検査センターで変異株の解析に使用する試薬の調達が難しい現状にあることに触れ、国に必要な資材を安定的に供給できるような支援体制を作るよう求めました。

緊急の提言案は、近く政府に提出されます。