XFN-ASIAによると、OECD(経済協力開発機構)は23日、世界経済見通し(エコノミック・アウトルック)を公表し、日銀のゼロ金利政策の解除時期について、物価上昇率が、デフレのリスクを打ち消すのに十分な水準に達するまで、同政策を維持すべきだとの見方を示した。ただ、日銀が今年3月に明らかにした物価安定の理解については、デフレ期待が発生しないよう、物価上昇率0−2％の下限を引き上げるべきだとしている。

　　OECDは、日銀が、2006年末までゼロ金利政策を継続し、その後、徐々に引き上げ、2007年末までに政策金利を1％に引き上げるとみている。

　　一方、日本の経済見通しについては、企業収益の拡大や雇用創出、賃金上昇により、内需が堅調に推移するとし、2006年の実質GDP(国内総生産)の伸び率を＋2.8％、2007年を＋2.2％と予想した。

　　また、OECDは、2010年代初頭までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するとの日本政府の目標について、不十分との見方を示し、国債残高を対GDP比で減少させるために、「より野心的な目標」を設定するよう促した。【了】