トロフィーを手にする福山雅治

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 歌手・俳優の福山雅治が第12回TAMA映画賞・最優秀男優賞を受賞し、29日に府中・森芸術劇場どりーむホールで行われた授賞式に登壇。福山は、対象となった『ラストレター』で、自身の役の学生時代を演じた神木隆之介に向けて「神木くんと僕とでいただけた賞だと思っているので、神木くんに何かおごります」とスピーチし客席を笑わせていた。

 映画『ラストレター』『マチネの終わりに』の2作品で受賞した福山は「こういった賞をいただくのはずいぶん久しぶりなので、すごく嬉しいです」と笑顔を見せると「この(トロフィの)重みを感じながら、さっそく今夜、晩酌します」とあいさつ。

 『ラストレター』で演じた小説家・乙坂について「演じたというより心に宿した」と表現した福山。神木は、乙坂の10代のころを演じており「彼は非常に技術力が高く、ち密な俳優。彼から役についていろいろとプレゼンテーションされたんです」と明かすと「この賞は神木くんと僕とでいただけた賞だと思っています。神木くんにも何かおごります。ありがとう神木くん」と事務所の後輩に感謝を述べた。

 また、司会者から「ミュージシャンの経験が俳優業においてどのように役に立っているのか」と問われると「お芝居ではお芝居の世界にいないと会えない人、音楽では音楽の世界でしか会えない人がいる。それぞれのジャンルで表現のプロに会えることは、どこか無意識のところで影響があるのかもしれません」と語っていた。

 さらに福山は「50歳になり、音楽活動も30周年を迎え、もう少し余裕の気持ちでオファーを待てるのかなと思っていたのですが、そうでもないんですよね」と苦笑いを浮かべると「これからも貪欲に仕事をしていきたい。どんな役でも頑張って演じていきたいと思っているので、ぜひ『こんな役、福山にいいかも』と思った方がいましたら、事務所に問い合わせいただければ」と発言し、会場を笑わせていた。

 TAMA映画賞は、多摩市および近郊の市民からなる実行委員が、明日への元気を与えてくれる・夢を見せてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するイベント。この日の授賞式には、同じく最優秀男優賞を受賞した濱田岳、最優秀女優賞を受賞した水川あさみも出席。それぞれが受賞の喜びを語っていた。(磯部正和)