コロナ禍にあって、宅配便を利用する機会が増えたという人は、けっこう多いのではないか。人混みの中で買い物をするのを避け、ついついオンライン通販で買い物するようになってしまった。配達員との接触をも避けるため、玄関の外に荷物を置いてもらう「置き配」ももはや一般的になっている。

荷物を受け取るために今か今かと自宅で待っている必要もなく、慣れてしまえば、こんなに便利なものはない。

ただ、そんな「置き配」の荷物を盗まれてしまう場合もあるらしい。

そんな中、2020年11月11日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。

「ウチの母親から届く宅配便は盗難防止対策がされてて一度も盗まれたことはない」とコメントが添えられている。その訳は......、写真を見ると一目瞭然だ。

うんこ砂入り

段ボール箱には大きく、「うんこ」「うんち」「くそ」と書かれているではないか。確かに、これを盗もうと思う泥棒は少ないだろうが、「配達人も俺もメンタルダメージは大きいよ」と、付け加えられている。

クドウ(@kudo_pon)さんが投稿したこのツイートには、1万1000人を超える「いいね」が付けられており、目下拡散中だ(12日昼現在)。Jタウンネット記者は、投稿者のクドウさんに詳しい話を聞いてみた。

箱の中身は、「うんこ」どころか...?


クドウ(@kudo_pon)さんのツイートより

投稿者のクドウさんによると、この盗難防止策はずいぶん前からの習慣のようだ。

「20年以上前、田舎から東京に上京してからですね。あんなこと書かれたら、配達業者が困惑すると思うのですが、配達伝票には食品と書かれているので『箱に描かれた文字は模様やデザイン』と判断して配達してくださるのだと思います。箱の中には、うんこも猫砂も入っていないです。米とかレトルトカレーなどです。みかんとか柿とか......」

箱の中身は、「うんこ」どころか、米やみかん、柿などの食品だという。子供のために送る食料品を、無事に届けたい。母親のそんな想いがこもった盗難対策だったというわけだ。ちょっとウルウルしてくる話ではないか。


クドウ(@kudo_pon)さんのツイートより

クドウさんのお母様がこの盗難防止策を始めたのには、何かきっかけがあったのだろうか。

「一度も宅配便が盗まれたことはないのですが、東京は泥棒だらけだと思っているようです。そんな妄想から『泥棒もうんこは盗まないだろう』と考え、書いていると思います。妹の家にも同様に『くそ入り』と書かれた宅配便が送られています」

お母様は、「東京は泥棒だらけ」という心配のあまり「うんこ入り」というアイデアを思いつかれたようである。

「当初はめちゃくちゃ嫌だったので電話で文句言ってたのですが、本人は良かれと思ってやっているので、『文句を言わないのも親孝行』だと思い、最近は文句言うのやめました」とクドウさん。


クドウ(@kudo_pon)さんのツイートより

お母様のアイデアに、ツイッターではこんな声が寄せられている、

「これなら安心ですね。素敵なお母様」
「おかあさま、グッジョブ♪」
「これは盗みづらいw」
「笑わせていただきました」
「わたしも今日イチ笑いました笑」
「面白すぎますね」

ツイッター上の反応に対して、クドウさんは、「皆さん笑ってくれて良かったと思いますが、宅配業者さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです」と語った。