ジョンリエル・カシメロ【写真:Getty Images】

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V3達成のカシメロ、あくまで標的は井上?

 ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチが26日(日本時間27日)、米コネチカット州アンカスビルで行われ、王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)が同級11位デューク・ミカー(ガーナ)に3回TKO勝ち。3度目の防衛に成功した。試合後には再びWBAスーパー&IBF同級王者・井上尚弥(大橋)に対して「日本の亀だ」などと挑発に出ていたが、現地の識者は「カシメロはイノウエに固執している」と分析。次戦にも仕切り直しが実現するだろうと見通しを明かしている。

 カシメロは無敗の挑戦者ミカーを序盤から圧倒。2回に左フックでダウンを奪うと、3回に左ボディーから右アッパーを浴びせたところでレフェリーがストップ。3回TKO勝ちと貫録を見せつけた。

 試合後は興奮気味に「俺は真のモンスターだ。ナオヤ・イノウエは俺に怖気づいている」などと井上を意識し早速挑発に出ていたカシメロ。4月の対戦は新型コロナの影響で流れることになったが、カシメロは依然、井上を強く意識しているようだ。

 フィリピンテレビ局の「ABS-CBN」電子版は「カシメロの“モンスター狩り”は続く」と見出しを打った記事では、カシメロの今後に触れている。

母国の解説員が見通し「イノウエ―マロニー戦の勝者と試合をするだろう」

「ジョンリエル・カシメロは日本人スーパースター、ナオヤ・“モンスター”・イノウエとの対戦に値することを明らかに証明した」と記したうえで、同局のボクシングニュース解説員のエド・トレンティーノ氏はミカーを3回で倒したことは「(イノウエ戦への)証だ」とコメントしているという。

 同氏は「彼(カシメロ)は断固としてイノウエを追い求めている。イノウエに固執しているんだ。10月31日に行われるイノウエ対ジェイソン・マロニー戦の勝者と試合をすることになるだろう」と分析。井上は10月31日に米ラスベガスでマロニー(オーストラリア)を迎え撃つが、カシメロはこの試合の勝者をターゲットと見ている。

 一度は流れた3団体統一戦。両者が相まみえる日は来るのか。少なくともカシメロは再びモンスターに照準を定めているようだ。(THE ANSWER編集部)