積極果敢なプレーが裏目に出て退場処分を受けてしまった柴崎のプレーに驚きの声が広がっている。 (C) Mutsu FOTOGRAFIA

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 まさかの退場劇だった。

 現地時間6月23日に行なわれたスペイン2部の第35節で、5位のエルチェと敵地で対戦した19位のデポルティボは、1-0と競り勝った。

 デポルティボが8試合ぶりの白星を飾った一戦で、予期せぬ事態に見舞われたのが、柴崎岳である。5-3-2のインサイドハーフで先発起用された日本代表MFは、序盤から積極的に前線へ絡むプレーを披露していた。

 しかし、スコアレスで迎えた32分に“事件”が起こる。相手MFのホサンへのチャージがレイトタックルと判断されてしまった柴崎に、レッドカードが提示されたのだ。イエローカード2枚でプロキャリア初の退場を喫した2月23日のサラゴサ戦(第29節)以来、今シーズン2度目の退場となった。

 プロキャリアで初めての一発退場を命じられた柴崎に指揮官も驚きを隠さない。試合後の会見で、デポルティボのフェルナンド・バスケス監督は、日本代表MFのパフォーマンスに次のようなコメントを残している。
 
「我々はライバルにイニシアチブを握られたくなかったが、彼らにそれを許してしまった。ガクの退場は予想していなかったし、あれで状況の解決策を変えることになった」

 さらにスペイン・メディア『Diario Libre』も柴崎の退場劇を驚きをもって紹介している。

「ガク・シバサキは彼のキャリアで初めての一発退場を命じられた。32分に敵陣へとタフに切り込んだ日本人MFに対して、主審のモンテシージョは、迷うことなくレッドカードを突き付けた。それによりシバサキは早々にロッカールームへと向かうことになった」

 アクシデントにもめげずに戦い、虎の子の1点を守りきって8試合ぶりの勝点3を掴んだデポルティボ。その結果は、柴崎にとっても幸いだったと言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部