AFX通信によると、日産自動車<7201>とスウェーデンの自動車大手ボルボは21日、ボルボに対し、日産が保有する子会社の日産ディーゼル工業<7210>の株式19％のうち13％を、1億9500万ドル（約227億円）で売却することに合意した。両社がそれぞれ発表した。ボルボは残りの6％についても、4年以内の買い取りオプションを持つ。日産ディーゼルは国内4位のトラックメーカーだが、収益が安定せず、日産にとって保有する意義は薄いと判断した模様。

　　ボルボは買収の理由として、「日産ディーゼルは近年、アジアで主要なトラックメーカーとなっており、日本と東南アジアに持つ顧客を取り込んでボルボのアジア戦略を強化する」としている。また両社は、日産が中国・東風汽車と共同出資している東風汽車有限とボルボの間での、商用車事業での業務提携領域の見直しについても合意した。

　　日産のゴーン社長がCEO（最高経営責任者）を兼ねる仏自動車大手ルノーは、日産の株式44％とボルボの株式約20％を保有している。また、ルノーは2001年にトラック部門をボルボに売却している。　【了】