トイレットペーパー「ストップ転売」 メルカリの出品、よく見たら「デマ」の注意喚起
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、各地でマスクの品薄状態が続いている。ツイッターでは、トイレットペーパーやティッシュペーパーなど紙製品も品薄になるとのデマが出回り、一部の人による買い占めのため店舗によっては一時的に商品が売り切れている。
そんな中、フリーマーケットアプリの「メルカリ」では、それら紙製品を通常の値段よりも高額で転売する人が続出。だがよく見ると、出品者自ら転売品を買わないように呼びかける「注意喚起」になっているものも。
「999万9999円」開くと「転売品買わないで」
J-CASTニュース編集部がメルカリで「トイレットペーパー」と検索してみたところ、多数の商品が出品され、すでに買い手がついているものもあった。
その中でもひときわ目立つのが、画像がトイレットペーパーではなく注意喚起になっているものだ。
「紙製品の不足はデマです」
「ちょっとしたら普通に売ってるからクソ転売屋ヤーからは買うんじゃねーぞ!!」
そう書かれたスマートフォンの画面や紙をアップし、購入しないよう呼び掛けているのだ。
また、画像はトイレットペーパーだが、価格が999万9999円と信じがたい額になっている投稿も。開いてみると、出品者からのコメントは転売されている商品を買わないよう促すものになっている。
ツイッターではメルカリでのこうした動きが注目を集め、
「めちゃくちゃセンスありますね!!!笑」
「こういう使い方もあるんだ...勉強になりました」
「注意喚起してくれる人の出品には、別の意味でいいねがたくさんついてますね」
といった声が寄せられている。
日本家庭紙工業会「製品在庫も十分にあります」
販売店からこうした紙製品が一時的に消えてしまったのは、「マスクとトイレットペーパーが同じ原料で作られている」「それらのほとんどが中国製で輸入できなくなる」といった内容のデマがSNSで出回ったことに始まる。
しかし実際は全く異なる。日本家庭紙工業会は2020年2月28日、
「トイレットペーパー、ティッシュペーパーについては殆どが国内工場で生産されており、新型コロナウイルスによる影響を受けず、現在も通常通りの生産・供給を行っております。また原材料調達においても中国に依存しておらず、製品在庫も十分にありますので、需要を満たす十分な供給量・在庫を確保しております」
と発表。経済産業省の公式ツイッターが同日にこの情報を投稿している。
各地のドラッグストアなどでも商品棚の貼り紙でこうした情報を掲示し、購入数の制限などで買い占めを抑制する動きがみられる。