サルバトーレ・スキラッチ氏が日本移籍を振り返る

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 元イタリア代表のサルバトーレ・スキラッチ氏が6日、イタリア国営放送『Rai』のラジオ番組でインタビューに応じ、1994年の日本移籍を振り返った。

 シチリア出身のスキラッチ氏は現役時代、地元メッシーナでプロとしてのキャリアをスタートすると、のちにユベントスやインテルなどのビッグクラブで活躍。1990年イタリア・ワールドカップでは、開催国の代表として6得点を挙げて大会得点王および最優秀選手に輝いた経歴を誇る。その後、1994年にJリーグ移籍を決断。ジュビロ磐田で3年間プレーし、1997年に現役を退いた。元イタリア代表FWは、懐かしげに日本移籍について語った。

「私は海外でプレーする史上初のイタリア人選手になった。(Jリーグへ移籍することで)代表からも声がかからなくなり、フットボールの第一線から外れてしまうことは自分でも分かっていたので、難しい選択だった。だがそれまでとは違う新たな経験を積んでみたいと思っていた。胸算用をしたが、自分はキャリアの終わりであったし、良い契約を提示されたので、新たな経験へと踏み出した。豊かな経験を得ることができたよ」

「日本で4年間プレーしたことで、テレビを通してでは理解できないことを理解できるようになった。深い敬意を払う一方、厳しくもある最高の人々を知ることができたよ。成長を続けていくJリーグにおいて、私はドゥンガとともに自分が重要な選手であることを証明しなければならなかった」

「また車を運転するにしても40〜50キロで走るのに慣れるのは大変だった。向こうでは皆、非常に厳しく、間違いは許されない。それにマナーや時間も守らなければならない。さらに私はピッチにおいて監督となり、自分の技術を見せて、評判通りであることを証明しなければならなかった。こういったことが私の成長に大きくつながったと考えている」