ウズベキスタン戦でキャプテンマークを巻いて先発フル出場を果たしたMF青山敏弘【写真:©AFC 】

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ウズベキスタン戦に青山がキャプテンとして出場、槙野が懇願「途中で代わったら…」

 日本代表は17日のアジアカップ・グループリーグ第3戦でウズベキスタンに2-1と逆転勝利し、3連勝でグループ1位通過を決め、21日の決勝トーナメント1回戦でサウジアラビアと対戦する。

 ウズベキスタン戦でキャプテンマークを巻いて先発フル出場を果たしたMF青山敏弘は、キャプテンマークを巡る“知られざる攻防”があったと明かした。

 第1戦トルクメニスタン戦(3-2)、第2戦オマーン戦(1-0)と連勝して決勝トーナメント進出を決めていた日本は、グループの最終順位を懸けてウズベキスタン戦に臨んだ。森保一監督が第2戦から10人を入れ替える大胆な采配を振ったなか、ゲームキャプテンとして出場したのが青山だ。

 第1戦と第2戦ではDF吉田麻也(サウサンプトン)がキャプテンを務め、ガラリとメンバーを変えた一戦では青山が指名されている。GK東口順昭(ガンバ大阪)、DF長友佑都(ガラタサライ)とともにチーム最年長“1986年組”の1人である32歳の青山は、鋭いスルーパスを通してチャンスを演出すれば、守備でも的確にピンチの芽を摘んだ。

「結果を出すだけですけど、そのプロセスは非常に大事。そのためにできることはやったし、普段出ている選手もロッカーで後押ししてくれてチームが一つになれた。決勝トーナメントを決めてくれて、そのバトンを渡してくれて出させてもらいましたけど、それを加速させて向かいたかった。そういった意味で今日の勝ちは大きかった」

珍しくおどけた様子を見せた青山、冗談交じりに「意地でも90分やりたかった」 

 まさにキャプテンらしさが滲み出ているコメントと言えるだろう。“チーム一丸”を強調し、第2戦まで連続出場した選手たちへの配慮も忘れない。そんな青山にはフル出場したい理由があったようだ。冗談交じりながら、キャプテンマークを巡る攻防の舞台裏を語った。

「途中で代わったら槙野が(キャプテンマークを)渡してくれと言っていた。意地でも90分やりたかったので良かったです」

 結果的に青山はフル出場を果たし、交代時に見られるキャプテンマークの受け渡しはなかった。珍しくおどけた様子で安堵の言葉を言い残した青山は、不敵な笑みを浮かべながら取材エリアを後にしている。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)