ゴール前で鋭い動きを見せていた小林。ただ、思い通りにボールが来ず、この日は沈黙する結果に。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ18節]湘南0-0川崎/9月26日/BMWス
 
 9月26日、2位の川崎は台風の影響で延期となっていた18節・湘南戦に臨んだ。川崎は試合の主導権を握り、何度も敵陣へと迫った。しかし、肝心のゴールがなかなか決められない。結局、最後まで沈黙。最終盤に迎えたチャンスも生かせず、スコアレスドローに終わった。
 
 とりわけ、もったいなかったのは85分のPK失敗だ。エースの小林悠は自ら獲得した絶好機に迷わず右足を振り抜いたが、正面に構えていた湘南の守護神・秋元陽太がビックセーブ。決め切れなかった11番は「自分で取ったPKですし、真ん中に蹴ったことは全然後悔はしていない」としつつも、「流石にあの状況で動かないGKはいないと思って真ん中に蹴ったのですが、動かなかったのでちょっとびっくりした」と判断を見誤ったキックを悔やんだ。
 
 ただ、小林はそれだけがドロー決着の理由ではないとも言う。直近2試合で10得点を奪っていた攻撃陣が、フィニッシュの局面で精度を欠いたことも結果に大きな影響を及ぼしたからだ。「前半は本当にボールが入らなかったですし、攻撃が上手くいかなくて、自分との距離が遠く感じた」と小林はが言えば、鬼木達監督も「途中から選手の距離感、ボールの運び方が横になり、(受け手を)ひとつ飛ばしてやるのかの判断にずれが生じた」と語っている。
 
 勝点1を得るに止まった川崎。仮に勝利を掴んでいれば、首位を走る広島との勝点差は1ポイントまで縮まっていた。それだけに、悔やまれるドローだったのは言うまでもない。ただ、湘南戦は終わった一戦だ。気持ちを切り替え、中2日で迎える長崎とのアウェーゲームに備えるしかない。
 
 当然、小林も切り替えの重要性を理解している。「仕方がないと思いますし、下を向いている時間はない。下を向いても良いことはなにもないので、しっかり気持ちを切り替えたい」とした川崎のエースは、勝点1を得られた事実を前向きに捉えて次節に向かっていく。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)

【湘南0-0川崎】幾度のチャンスを決めきれず、川崎は痛いスコアレスドロー