【MLB】大谷翔平の“得点創出力”は平均的な打者の「1.64倍」!? MLBで5番目の高指標
170キロ超の超速2安打で今季20度目のマルチ安打マーク
米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、本拠地レンジャーズ戦に「4番・DH」でスタメン出場。第2打席に2試合ぶりのヒットとなる痛烈な当たりの右越え二塁打を放つと、7回にはまたも強烈なライナーで右前に運び、マルチ安打をマーク。チームの8-1快勝に貢献した。
まず大谷が魅せたのは、2点リードの3回2死走者なしで迎えた第2打席だ。右腕ガヤードの甘く入ってきたスライダーを完璧に捉えると、強烈な打球は右翼へ一直線。打球速度は108マイル(約173.9キロ)で、もう少し角度がついていれば柵越えは確実だった。あまりに凄まじい当たりで、右翼手も迅速に処理したため、俊足の大谷が二塁でクロスプレーになったほどだ。
さらには7回。1死走者なしでの第4打席でも、右腕バトラーの94マイル(約151キロ)の直球を完璧に捉え、一、二塁間を破る右前打。打球速度は1本目を上回る、109マイル(約175キロ)。今季20度目のマルチ安打を記録した。
打席あたりの得点創出の多さを示すセイバーメトリクスの指標「wRC+」。大谷の今季の数値は「164」で、平均的な打者の「100」を大きく上回っている。「wRC+」は球場による影響(パークファクター)に対する補正を含んでおり、環境に左右されずに中立的に打者の得点創出能力を評価するのに適した指標だ。「164」であれば、平均的な打者の1.64倍の効率で、得点を量産しているということになる。
大谷の「wRC+」はメジャー全体で5番目
米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者のツイッターによると、今季の大谷の「164」はMLB全体で5番目の数字だという。
1位はエンゼルスのマイク・トラウトの「192」、2位はレッドソックスのムーキー・ベッツで「180」、3位はレッドソックスのJ.D.マルティネスで「171」、4位がアストロズのアレックス・ブレグマンで「165」。大谷は、そうそうたる打者に次ぐ5位に位置している。
この日の2安打で打率も.295まで上昇。3割の大台も目前に迫ってきた。規定打席にこそ達していないが、3割20本でシーズンを終えれば、2005年に松井秀喜(ヤンキース)が23本、打率.305を記録して以来だ。規格外の活躍を続ける大谷は、どこまで数字を伸ばせるだろうか。(THE ANSWER編集部)