エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

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球団の手術推薦の決断は支持「間違いなく正しい」

 エンゼルスは5日(日本時間6日)、大谷翔平投手がMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けた結果、右肘靱帯に新たな損傷が発覚し、靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)を勧めたことを発表した。二刀流のスーパースターは手術を選択した場合、2020年まで登板することはできない。米地元紙も「全ての野球ファンにとって悲報」と悲嘆に暮れている。

「ショウヘイ・オオタニのトミー・ジョン手術推奨はロサンゼルス・エンゼルスと野球ファンにとっての悲報」と特集したのは、米全国紙「USAトゥデー」だった。

「ショウヘイ・オオタニにとっても悲報だ。ロサンゼルス・エンゼルスにとっても、そして、それ以外の全てのメジャーリーグファンにとっても悲報だろう」

 名物コラムニスト、ボブ・ナイチンゲール記者は二刀流の右肘に関する残念なニュースを嘆いた。

 大谷は6月6日(同7日)本拠地ロイヤルズ戦で先発後、右肘に違和感を訴え、翌日の精密検査の結果、右肘内側側副靱帯にグレード2の損傷を負っていることが判明。多血小板血漿注射と幹細胞注射の治療を受けた。打者としては7月3日(同4日)の敵地マリナーズ戦で復帰。投手としては9月2日(同3日)の敵地アストロズ戦で88日ぶりのメジャーマウンド復帰を果たしたばかりだった。

 今季メジャーでセンセーションを巻き起こしている大谷について、「エンゼルスのルーキー、ショウヘイ・オオタニは我々のハートを掴んだ。その剛腕と打棒を駆使し、ベーブ・ルース以来誰もできなかったスタイルで野球界を魅了していたが、水曜日にトミー・ジョン手術が必要だと知らされた。次に彼をマウンドで見られるのは2020年のスプリングトレーニングだろう」とレポートしている。

 アストロズ戦でのメジャー復帰登板を敢行したエンゼルス首脳陣には、各方面から批判の声が集まっているが、記事では「エンゼルスは間違いなく正しい決断を下したのだ」と擁護している。

 来年のスプリングトレーニングで手術が必要という判断になれば、復帰は2021年ではないとしても、2020年シーズン終盤までずれ込む。今季中に診断が下ったことで早期手術を行え、2020年シーズンには先発ローテーションに復帰できる見込みと分析している。

 手術を回避し、打者として打席に立ち続ける可能性の存在も認めているが、「彼の最も偉大な才能はマウンド上にある。サイ・ヤング賞を複数回は受賞できないかもしれないが、メジャーでトップ5の投手になれる可能性がある」と主張。手術は不回避と分析している。

 記事では「彼は今日、心を痛めた。我々もそうだ。彼はマウンドに立ち、打席に入るたびに我々を魅了してきたのだから」とファンと大谷の“傷心”を察しつつ、「オオタニは我々の食欲を刺激してくれるが、2020年まで、我々はメインコースを心待ちにするのだ」と総括。二刀流完全復活の日を心待ちにしていた。(Full-Count編集部)