アジア大会に参戦中のU-21日本代表は、ベトナムに敗れてグループリーグ2位突破に。(C)SOCCER DIGEST

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 U-21日本代表は8月19日、アジア大会のグループリーグ第3戦でU-23ベトナム代表と対戦し、0-1で敗れた。この結果は、韓国でも報じられている。
 
「ベトナムに首根っこをつかまれた日本、森保監督“モチベーションを上げることに失敗“」(『SPOTVNEWS』)
「日本のため息“ベトナムに完敗、チャンスも作れなかった”」(『sportalkorea』)
 
 といった具合だが、日本が格下のベトナムに敗れたことは、「衝撃的な結果」(『ジョイニュース24』)と韓国でも報じられている。
 
「ベトナムに衝撃敗戦…日本のメディアはどう表現したか」(『スポーツワールド』)、「ベトナムを相手に崩れた日本サッカー、日本のネット上には“アジアの序列が入れ替わった”」(『アジア経済』)など、日本の反応を取り上げるメディアまであるほどだ。
 
 また、韓国A代表コーチやKリーグクラブの監督を歴任したパク・ハンソ監督がベトナム代表を率いていることに着目し、「日本戦の勝利は、韓国人指導者が海外で成功を収めた代表的事例となる」(『MBC』)とパク・ハンソ監督を称えるメディアも目立っている。
 
 一方、この日の試合内容も詳しく伝えられている。
 
 例えば、前出の『SPOTVNEWS』は両チームのボール支配率に注目した。記事は、日本はアジアでポゼッションサッカーを代表するチームだと前置きしたうえで、この日の試合では日本36%、ベトナム64%とボール支配率で下回ったと報道。「内容でも日本が完敗した」と綴っている。
 
 また、「“パク・ハンソのマジック”が日本も破った…ベトナムは熱狂、列島は衝撃」と題した『ハンギョレ新聞』の記事も、両チームのシュート数(日本7、ベトナム13)、枠内シュート数(日本5、ベトナム6)などを振り返りながら、「攻撃においてもベトナムが日本を遥かに上回った」と報じている。
 
 そのほかにも、「先制された日本は後半に総攻撃を仕掛けたが、ベトナムの強いプレスに押され、パスミスを連発した」と報じた『スポーツ・ソウル』など、日本がベトナムに圧倒されたという論調の記事が多い印象だ。
 
 そんな韓国メディアの報道のなかでも特に目を引いたのは、韓国を引き合いに出す記事だ。
 
 前出の『スポーツワールド』は、「スタメンを8人入れ替えた日本、韓国と似て異なる敗戦」とヘッドラインを置いた記事で、ベトナム戦の日本は「韓国と似ている」と報じた。
 
 というのも、韓国は17日に行なわれたグループリーグ第2戦で格下のマレーシアを相手に1-2で敗れている。しかも、このマレーシア戦では初戦のバーレーン戦(6-0)からスタメンを6人入れ替えて臨んでいた。同記事が韓国と日本を重ねて見たのもそのためだ。
 
 ただ、記事は「日本はスタメンを8人入れ替えたせいで組織力が落ちた」とし日本のパフォーマンスについては酷評したが、ベトナム戦の前からすでに決勝トーナメント進出が決まっていた点がマレーシア戦の韓国とは異なるとして、スタメンを入れ替えた森保監督の采配は間違っていなかったと評価している。「(ベトナムに敗れたが)日本に負担はない。ベトナム戦でローテーションしたのは鋭い決断だった」といった具合だ。
 
 ベトナムに敗れ、D組2位で決勝トーナメント進出を決めた日本は、24日の決勝トーナメント1回戦で、韓国を下しE組1位通過を決めたマレーシアと対戦する。韓国メディアは、「“不幸中の幸い”?マレーシアに勝っていたら16強で“韓日戦”だった」(『スポーツ韓国』)と日本との対戦を避けられたことに胸をなでおろしているが、裏を返せば、それほど韓国が日本を意識し警戒していることは間違いないだろう。
 
取材・文●李仁守(ピッチコミュニケーションズ)
 
参照元:「スポーツ・ソウル」
「ベトナムのプレスに押され…」「構図が揺らいだ」韓国紙は日本対ベトナム戦をどう見
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