ロシアW杯日本代表の本田圭佑選手(左)と宇佐美貴史選手

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事あるごとにプレーや発言が激しい賛否を呼ぶサッカー日本代表MF本田圭佑選手(32)だが、自身を批判する「アンチ」に対して、「俺は愛情しかない」と思っているという。

ロシア・ワールドカップ(W杯)代表でチームをともにしたMF宇佐美貴史選手(26)が、2018年7月29日放送のバラエティ番組「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系)でそんな裏話を明かした。バッシングを「愛」で返す本田選手の思考に、インターネット上では「精神強すぎ」などの声があがった。

「人の悪口を言うことに時間を使わなくなることを切に願ってる」

宇佐美選手は番組で、「圭佑君の思考ってすごいなと思ったんですよ。すごく注目されている方じゃないですか。好いてくれる人もいれば、嫌う人もいる。それがすごく気になって、『アンチの人から、たとえばすごく嫌なことを言われたり、ネガティブな意見を聞いたりしたらどう思うんですか?』と聞いたんです」と切り出した。これに本田選手は、

「俺は愛情しかなくて、そういうやつらが本当に成長して、人の悪口を言うことに時間を使わなくなることを切に願ってる」

と答えたという。宇佐美選手は「すごいなと思った」と感嘆した。

本田選手の回答が突飛なものだったと感じたせいか、番組MCの「ダウンタウン」浜田雅功さん(55)は「ホンマか?!」とツッコミを入れ、スタジオも笑いに包まれた。だが宇佐美選手は「本当に僕は面と向かって話して聞いたので」と真顔で返した。その後もう一度「ホンマやったらやで?」と聞かれるも「ホンマです」と返し、苦笑いした。

自身に批判や中傷を繰り返す「アンチ」に対し、拒絶するどころか「愛情」や「成長を願う」という言葉を発したという本田選手に、常人のメンタルではないと改めて感じたネットユーザーは多く、

「めちゃくちゃ徳が高い 私もそういう考え方になりたい」
本田圭佑選手の精神強すぎてなぞ...」
「愛情しかない この言葉素直にかっこいいわ」
「クズあんちに愛情だなんて ホント聖人だな」

といった声がツイッターやネット掲示板にあがった。ただ、

「指摘だから、正論を悪口と思い込んじゃうホンダ君には参った」
「悪口と(本人には耳の痛い)意見の区別ついてんのか? 自分にとって都合悪い言葉=アンチと思ってないよね?」

などの声もある。

「批判をしてくれてる方々へ」

「ビッグマウス」でメディアやサポーターを騒がせてきた本田選手は、称賛されることもあれば、激しい非難を浴びることも多い。「優勝」を公言しながらグループリーグ(GL)1分2敗の最下位に終わった14年ブラジルW杯後には、「口田(くちだ)圭佑」などと揶揄された過去もある。

ただ、本田選手のツイッター投稿を見ても、自身への批判をプラスに受け止めようとしている節がある。ロシアW杯のGL初戦・コロンビア戦後の6月22日には、「人の悪いところを粗探しして優越感にひたろうとしている人。悪口を言い合える仲間を見つけて安心する人。気持ちは分かるし、僕は味方ですからね」と投稿。「僕も才能がなく祖父母からも『お前なんかがプロになれるか!』と言われて、コンプレックスだらけだったので。ありがとう!これからも宜しくです!」と寄り添うような言葉を続けた。

直接的だったのは4月11日。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ元監督解任が同9日に発表され、代表チームの一部にも矛先が向けられていたこの時期、本田選手は「批判をしてくれてる方々へ。いつも健全な反応をありがとうございます。引き続きサッカー界のこと宜しくお願いしますね」と、投稿していた。