大岩がF・トーレスとマッチアップ。肌で感じた凄さを話してくれた。(C)SOCCER DIGEST

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[J1リーグ17節]鳥栖 0-1 仙台/7月22日/ベアスタ
 
 鳥栖に加入したフェルナンド・トーレスがホームデビューを果たした。
 
 50分から途中出場したF・トーレスは1トップに入ると、58分にはハイボールを頭でフリックしてチャンスに絡む。さらに、70分にはポストプレーをしてからリターンパスをもらってシュートを放ち、75分には中央のエリアからゴール前の吉田豊へ絶妙なスルーパスを送った。
 
 40分のプレータイムで何度も観衆を沸かせた間、F・トーレスに対応する回数が多かったのは仙台の平岡康裕だ。実際にマッチアップをしてどうだったのか聞いてみると、「まだまだコンディションが上がっていないと思いますけど」と前置きし、次のように話した。
 
「身体の強さだったりは世界で一流の代表の選手としてやってきただけあって、やっぱりそういうところの身体の使い方はさすがだなと思いました」
 平岡が指摘するようにコンディションが上がっていないせいか、確かに仙台のDF陣がF・トーレスからボールを奪える場面もあった。しかし、トータルで見れば欧州で活躍してきたFWのほうが競り勝っていた回数は多く、何度もポストプレーを起点に仙台が押し込まれる時間は増えた。フィジカルが十分な状態になくても最前線で強さを見せていたのは、「身体の使い方」が上手かったからだろう。
 
 なんとか無失点に抑えられたが、大岩一貴も「やっぱり、あれだけ背も大きくて、歓声もあると、意識を取られてラインが下がりそうになった」とF・トーレスの存在の大きさを語る。調子が整っていなくても、元スペイン代表FWは相手に脅威を与えていたのだ。
 
 鳥栖は次節、7月28日に再びホームで磐田と戦う。さらにコンディションを上げたF・トーレスがどんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)