全国で「ナンジャモンジャ」満開! 神宮外苑でも見られました
東京・神宮外苑で咲いていたナンジャモンジャの花(写真は、すべてJタウンネット編集部撮影)
2018年4月18日、高知県香南市の香我美図書館横に立つナンジャモンジャの木が、「雪をまとったように数々の白い花をつけている」と報じたのは高知新聞だ。
4月23日の上毛新聞からは、群馬県太田市の「カワヅザクラとオリーブの里」で、ナンジャモンジャがかれんな白い花を咲かせていると報じられた。
4月24日には、佐賀県神埼市にある大圓寺に植えられたナンジャモンジャの木が、「小ぶりの白い花をびっしりと咲かせている」と、佐賀新聞が報じた。東京新聞も同日、神奈川県茅ケ崎市の成就院でナンジャモンジャの木の花が見頃を迎えていると報じている。
全国で一斉に開花を報じられている、ナンジャモンジャの木とは、なんじゃ? いったいどんな花、なんじゃ?
......というわけで、Jタウンネット編集部が調べてみると、ナンジャモンジャの木は東京の神宮外苑にもあるらしい、と分かった。早速、神宮外苑に行ってみることにした。
小さな白い花が可憐だった
鉢植えのナンジャモンジャの木
Jタウンネット記者が向かったのは、JR信濃町駅から近い「聖徳記念絵画館」だ。絵画館入り口の正面階段上には鉢植えされたナンジャモンジャの木があり、白い花をびっしりと付けていた(写真上)。小さな白い花は春のそよ風にも微妙に揺れていた。鉢植えのナンジャモンジャの木はまさに見頃だった。
「聖徳記念絵画館」正面階段
絵画館の正面階段向かって左側に、ナンジャモンジャの花が見えるだろう。実は、絵画館を背にして左手には、三代目「ナンジャモンジャ」の木があり、案内板には「5月初旬の満開時には、白い清楚な花が、まるで雪を被ったように美しく咲き誇ります」と記されているが、取材当日(4月26日)は既に散った後だった。残念!
三代目「ナンジャモンジャ」の木
ナンジャモンジャは和名「ひとつばたご」という珍しい種類で、幕末の頃から知られ、「六道木」と呼ばれていたという。1903年、この木の価値に注目した白井光太郎博士が、国に対して保護を願い出、1924年天然記念物の指定を受けたこともあるが、その後枯死した。
三代目「ナンジャモンジャ」は、2016年、明治神宮外苑創建90年を記念し、二代目六道木の実生を育てた「三代目六道木」を移し植えたものだという。
絵画館を離れ、神宮球場の方へ歩いて行くと、道沿いの街路樹に次のような標識を見つけた。「ひとつばたご(ナンジャモンジャ)」と書かれているではないか。
標識には「ひとつばたご(ナンジャモンジャ)」と記されていた
思わず立ち止まって、見上げると、そこには白い可憐な花がびっしりと咲いていた。「まるで雪を被ったように」というほどではないが、それでも十分に美しい。初夏を思わせる青空の下、爽やかな純白の花がかすかに揺れている。今年は例年よりも暖かくなるのが早かったせいか、もはや盛りは過ぎているかもしれない。
道沿いに純白の花を見つけた
久々に神宮外苑に来たせいか、すぐ近くに神宮球場が見えると、なぜか心も弾んでくる。大型連休には野球観戦も兼ねて、ナンジャモンジャの花見なんて、どうだろう。早めに行かないと散ってしまうかもしれないが......。
東京五輪に向けて工事が進んでいる新国立競技場