CBS MarketWatchによると、米半導体大手のAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイシス)は11日、2005年第3四半期(7−9月)決算を発表した。それによると、売上高は前年同期比23％増の15億2000万ドル(約1740億円)、最終利益は同73％増の7600万ドル(約87億円)と増収増益となった。また、1株当たりの利益は0.18ドルとなり、市場予想の0.08ドルを上回った。パソコンや企業サーバー向け半導体の需要が堅調に推移し、MPU（マイクロプロセッサー）事業が増益に寄与した。

　　ただ、携帯電話向けなどのフラッシュメモリー（電気的に一括消去再書き込み可能な半導体メモリー）事業の売上高は前年同期比4％減と軟調、同事業の営業損益は5000万ドルの赤字だった。今年度の累計でも2億5000万ドルの赤字となっている。同社は、フラッシュメモリー事業を会社分割し、IPO(新規株式公開)を実施する方針で、市場ではIPOは来年初めにも行われると見ている。

　　一方、10−12月期については、パソコンやサーバー向けの需要が今後も堅調に推移するとし、MPU事業の売上高は前年同期比42−50％増、前期比では7−13％増となる見通しを示した。11日のAMDの株価は前日比0.89ドル(3.9％)高の24.00ドルと上伸したものの、決算発表後の時間外取引では、同日終値比0.40ドル(1.7％)安の23.60ドルと反落して推移している。【了】