広島市中心部で路線バスが180円均一に、利用しやすい環境づくりをめざす
[Jステーション-広島ホームテレビ]2017年11月1日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」で、バス料金の均一化の取り組みが紹介されました。
11月1日から、路面バス6社の運賃が、広島市中心部で180円均一になりました。路面電車と同じ額にした、その狙いとは......?
広島の路面バスのイメージ(Metro Centricさん撮影、Flickerより)
路面電車と同じ料金
広島電鉄や広島バスなど、6つのバス会社が足並みをそろえ、路面電車と同じ料金で分かりやすい運賃に改定されました。
これまでは乗車距離に応じた運賃だったため、一部で値上がりもありますが、利用者には好評のようです。
バス利用者からは「下がるんですか!?」「市内に出るならバスかな。うれしいです、使いやすい感じです」といった声や、「(運賃が)高いイメージあったんで、気兼ねなく利用できるかな」といった声が聞かれました。
東京など、大都市では一般的なバスの均一運賃。実は広島市でも1970年代から80年代半ばまで、実施されていました。
採算性から廃止されましたが、県バス協会にも詳しい記録は残っていないとのことです。あれから30年。このタイミングで均一運賃を復活させた理由について、関係者に聞きました。
広島電鉄バス企画課の川口祐貴さんは、「今回値下げする区間の方が多いので、減収につながりますが、それ以上に分かりやすく利用しやすい運賃体系になることで利用促進したい」といわれていました。
路面電車の安さや、アストラムラインの新設もあり、県バス協会によると、バスの利用者は30年前に比べて半減しているといいます。運賃の均一化は、よりバスに乗りやすい環境を作ることが狙いなのです。
広島電鉄は、均一エリアで使えるバスと路面電車の共通定期券や、他社との連携も検討中とのこと。生き残りをかけた、バス業界の挑戦は始まったばかりです。バスが必要なエリアも多いので、相乗効果で活性化が進んで欲しいですね。(ライター・石田こよみ)