山火事で廃虚化した街に郵便物が淡々と届けられる現実離れした映画のようにシュールな映像
「これは今日あなたが見る最もシュールなイメージになるかもしれません」とThe Mercury Newsが伝えたのは、山火事で破壊された家に、1台のトラックが郵便物を届けていく映像。かつて住宅街があったと思われる場所には建物らしきものはなく、灰とガレキと家の間取りだけが残されており、誰もいない家のポストに淡々と郵便物を入れていくドライバーの映像は確かに考えさせられるものがあります。
http://www.mercurynews.com/2017/10/11/mail-carrier-delivers-to-devastated-santa-rosa-coffey-park/
ドローンで撮影された映像は以下から見ることができます。
U.S.P.S Postman Delivers Mail Santa Rosa Fires Drone Video By Douglas Thron October 10, 2017 - YouTube
アメリカ・カリフォルニア州で10月9日に発生した火災は4日たっても炎の勢いが衰えず、消失面積は7万7000ヘクタールで、記事作成時点で29名が死亡したと伝えられています。既に火が消えた場所では、かつては住宅地だったと思われる痕跡が残っているものの、景観が様変わりしています。
そんななか止まった1台の車。かつて家が建っていたのであろう場所の前に、郵便受けだけが残っています。
そして、誰もいない家の郵便受けを開け、手紙を入れるドライバー。
次なる家に郵便物を届けるため、ドライバーは人けのない廃虚と化した街を走行します。
上空から見た様子。
廃虚に郵便物を届けるドライバーの様子はかなりシュール。
身を乗り出して郵便物を入れ……
誰もいない家に次なる郵便物を届けるために、去っていくのでした。
プロのドローンパイロットであり写真家のDouglas Thronさんは、テレビ番組のために焼けた街を撮影している最中、郵便物を届けるドライバーの存在に気づいたとのこと。あまりにも現実離れした様子に、ドライバーだけに焦点を当てたムービーを作成したそうです。
なお、ムービーに映っているのはアメリカ合衆国郵便公社(USPS)の車ですが、USPSのサンフランシスコ担当者によると、これは「後で郵便物を取りにいくから郵便受けが残っていたら家に届けてほしい」というリクエストを受けての発送であるとのことです。
サンタローザの山火事の後の様子をThronさんがドローンで撮影した映像は、以下から見ることができます。
Santa Rosa Fires Drone Douglas Thron October 10, 2017 Hilton, Coffey, vineyards, fountaingrove - YouTube