ミュージカル女優・笹本玲奈とグレゴリー・スターがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「スカパー! 日曜シネマテーク」。

4月23日(日)の放送では、女優の加賀まりこさんが“スターに頼らず、お金をかけずに作られた面白い映画”ベスト3を選んでくれました。



この日のゲスト・加賀さんと言えば、デビュー以来その奔放な言動から“和製ブリジット・バルドー”と呼ばれている大女優。

そこで今回、番組冒頭ではパーソナリティのグレゴリーが“ブリジット・バルドーの出演作ベスト3”を紹介。グレゴリーは「(ブリジット・バルドーは)イニシャルがB・Bだったので“ベベ”という愛称で親しまれ、コケティッシュで奔放な雰囲気が漂っていて、いかにもフランスらしい女優さん」と彼女の魅力を話しつつ、ルイ・マル監督の「私生活」(1962年)、ジャン=リュック・ゴダール監督の「軽蔑」(1963年)、ロジェ・ヴァディム監督の「素直な悪女」(1956年)の3本を挙げました。

映画ベスト3を選ぶにあたり、“スターに頼らず、お金をかけずに作られたもの”をチョイスした加賀さんとあって、絢爛豪華なキャスティングにはまったく興味がないそうです。何故なら、自身が映画や舞台などに出演する際、作品がメジャーか否かは重要ではなく「自分がざわざわ出来るものを選びたいから」なのだとか。

そんなこだわりが随所に光る彼女が、1つめに挙げたのは2007年公開のアメリカ映画「扉をたたく人」。

この映画は、無難な人生を送ってきた初老の男性・ウォルター(リチャード・ジェンキンス)が主人公。妻を亡くし、何の生き甲斐もなく普段は田舎の学校で教師をしている老教授が、ニューヨークにある別宅のアパートに久しぶりに帰ると、そこにはジャンベ(太鼓の一種)奏者のシリア系の若者たちが勝手に住み込んでおり、驚きつつも彼らを受け入れ、友達になり、彼らの文化を受け入れて一緒に楽しむことを知る。そんな“扉をたたく”ことをしてみたら、男性にとって新しい人生の扉が開いたというストーリー。

「タイトルも好きだけど、“扉をたたく”ことって人生においてすごく大事だと思ってるから」と話す加賀さん曰く、日本人女性はこと恋愛となるとあまり“扉をたたかない”からこそ観て欲しいと、この作品をチョイスした理由を明かしてくれました。

続いて加賀さんが挙げたのは、2010年に発表された中国の映画「唐山大地震」。

1976年に中国で起きた大地震がモチーフのこの作品は、2011年3月に日本で公開を予定していましたが、3.11の東日本大震災が重なってしまったことから2015年まで公開延期となりました。

震災によって離ればなれになってしまった家族が年月を経て再会するまでをドラマチックに描いた本作ですが、加賀さんは主人公を演じた徐帆(シュイ・ファン)さんの演技を観て「この人凄い!」と久しぶりに心の底から感心させられたのだとか。「この女優さんの演技だけでも一見の価値あり、泣ける!」と声を大にして絶賛していました。

そして、3つめに挙げたのは1997年にイランで制作された映画「運動靴と赤い金魚」。

この作品はとても貧乏な一家の幼い兄妹の物語。ある日、靴をなくしてしまった妹のためにと一生懸命探す兄。その甲斐あって妹の靴を履く見知らぬ女の子を見付けたのですが、なんとその女の子は自分たちよりも貧乏だったため取り戻すのを諦め、靴をなくしてしまったことを親にも打ち明けられずにいました。そんな矢先、運動会で3等の賞品が靴だったことから兄が一念発起して……。加賀さんは、本作で主役を務める無名の少年少女の健気な演技に吸い込まれるかのように見入ってしまったそうです。

これまで数多くの作品で子どもとの共演経験がある加賀さんですが、お互いに尊重し合っているからこそ、子どもだからといって特別扱いはしないのだとか。「お芝居の感性がある人って5歳だろうが7歳だろうが教えなくてもできちゃうもの。だからこそ、奇跡的に心に響くことがある」と話し、自身が出演した映画「泥の河」(1981年)で子ども役を演じた2人の演技の素晴らしさに舌を巻いたそうです。

そのほか番組では、加賀さんが20歳のときに女優業を一時休業し単身パリへ渡ったときのエピソードなどを話してくれました。なお、この日の番組の模様は『radikoタイムフリー』で聴くことができるので、ぜひチェックを(※1週間限定)。

【番組概要】

番組名:「スカパー! 日曜シネマテーク」

放送日時:毎週日曜15:00〜15:25

パーソナリティ:笹本玲奈、グレゴリー・スター

番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/movie/



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この記事の放送回を『radikoタイムフリー』で聴くことができます(1週間限定)。

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■番組聴取は【コチラから http://radiko.jp/#!/ts/FMT/20170423150000】(無料)

聴取期限 2017年 5月1日 AM 4:59 まで

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