手塚治虫の遺稿を公開 エロスが前面に
新潮社の文芸誌「新潮」は、11月7日発売の12月号で、漫画家・手塚治虫の未発表画稿を一挙公開した。
この画稿は、手塚氏の死後、新座にあった仕事場のロッカーから2014年3月に発見されたもの。約200点あり、ほとんどは原稿用紙の裏など薄い紙に描かれ、無造作に折りたたまれたり、破れた箇所がテープで補修されたりしているものもある。
モチーフは主に女性の肉体。女性が動物や子供に変化していく過程などが描かれ、氏独自のエロティシズム感覚がうかがえる画の数々を、今号の「新潮」ではカラーグラビアで特集している。
また、生前の手塚氏と親交のあった作家・筒井康隆氏による「手塚治虫のエロス」、長女で手塚プロダクション取締役の手塚るみ子氏の「密かな父の享楽に触れ……」などの解説やエッセイも充実。手塚治虫のデビュー70周年である今年、「エロティシズム」という新たな観点で手塚氏の作品世界を再検証する号となっている。
(新刊JP編集部)
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