KKコンビだけじゃない!PL学園が生んだ甲子園のヒーローたち
PL学園といえばKKコンビ、という印象を持つ方も多いと思うが、甲子園の舞台で全国を沸かせた、という意味ではまず西田 真二(真次)、木戸 克彦のコンビを挙げたいというオールドファンもいるのではないだろうか。
1978年、第60回記念全国高校野球選手権大会で西田・木戸コンビはバッテリーを組み、打順も3番・4番と中核を担った。「逆転のPL」という異名を残し、チームを初優勝に導いた。PL学園は強い、という印象を強く植え付け、その後のPL学園の黄金期構築にかなりの影響を与えたといっていいだろう。プロ野球選手・コーチなどを経て現在、西田氏は四国アイランドリーグplus・香川オリーブガイナーズの監督として、木戸氏は阪神タイガースのフロントの一員として活躍している。
KKコンビこと桑田 真澄(関連記事)、清原 和博は当時、最強を誇り、甲子園優勝3連覇を狙っていた池田を7対0で破り、全国の高校野球ファンに大きな衝撃を与えた。この試合で活躍したのは桑田で、これまで1本も本塁打を打たれていない池田のエース・水野 雄仁から豪快な本塁打を放ち、さらに強力打線を完璧に封じ完封勝利。今、有望な1年生をスーパー1年生と評されるが、これほど投打に渡ってスーパーな活躍を見せた1年生は今のところ桑田が最後だろう。そして清原も決勝戦で本塁打を放ち、2人は夏の甲子園優勝2回、準優勝1回、春の甲子園準優勝1回、ベスト4は1回を経験し、甲子園の歴史に名を残す選手となった。その2年後、これまた別格の強さを誇ったのは立浪 和義(元・中日ドラゴンズ)、野村 弘樹(元・横浜ベイスターズ)、橋本 清(元・読売ジャイアンツ−福岡ダイエーホークス)、片岡 篤史(阪神タイガース打撃コーチ)が同学年にいた代。宮本 慎也(元・ヤクルトスワローズ・関連記事)が1つ下の2年生にいた。彼らが躍動した1987年は危なげのない試合運びで春夏連覇を決めた。
また、PL学園は甲子園の舞台で「敗者」としてもその輝きを放った。第80回記念全国高校野球選手権大会での準々決勝、横浜との一戦。延長17回の熱戦はいまや伝説と化している。その大会は高校野球の枠を超え社会現象ともなった。横浜のエース・松坂 大輔と投げ合った上重 聡(関連記事)はその後、日本テレビのアナウンサーとなるなど、甲子園を彩ったPL学園野球部OBは様々な分野に活躍の場を広げることとなる。