[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2016年5月24日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、金沢に伸びるまっすぐな3本の道の謎について紹介していました。

金沢といえば、細くてくねくねした道が多いイメージなのですが、金岩街道、小立野通り、寺町通りの3つの道は堂々たる1直線を描き、金沢の主要道路となっています。

江戸時代からの要の道

まっすぐな道なので、戦争で焼けてしまい戦後造られたというイメージがありますが、この3つの道ともに江戸時代からある道なのです。

金岩街道は、1616年加賀藩3代藩主前田利常のときに造られて今年で400年を迎える歴史ある道。昔は宮腰往還(みやのこしおうかん)と言われて、江戸時代の屏風にも描かれています。

その屏風には、街道を行き交う武士や町人、材木を運ぶ人などが描かれています。当時宮腰往還は、宮越港に集まったコメや材木を運ぶ「物流の道」であったため、多くの資材が運べるように真っ直ぐである必要があったのです。

同様に、小立野通りも金沢城の石垣に使う石を引いていた「仕事道」。大きな石を運ぶため真っ直ぐで広い道が必要でした。

寺町通りも、金岩街道同様前田利常の時代に造られ、「野田往還」と言われていました。神聖な場所である前田家の墓地に向かう「参詣の道」として、たくさんの藩士が通る道でした。

3つの道ともに、城下町金沢を作り出すために重要な3本道であったのですね。（ライター：りえ160）