昼間の運転中だったら電車水没? 地下水あふれたJR横須賀線に「怖い」の声
地下水があふれ線路が冠水したJR横須賀線。地下の一部区間が12時間以上運転を見合わせ、影響は7万7000人に及んだ。
今回のトラブルでは始発から運転の見合わせが決まったが、もし昼間の運転中にトラブルが起きていたらどうなっていたのか。原因が現時点でも特定できていないだけに、不安は残る。
地下水をくみ上げるポンプのパイプに泥が詰まった?
現場は東京駅から品川方面に約1キロ、地下約35メートルの地点。一時およそ70メートルにわたって水があふれ、レールの上まで水がつかっていた箇所もあった。
JR東日本によると、通常、線路の壁面などからしみ出てくる地下水は貯水槽に集められる。貯水槽は一定の水位を超えるとポンプが稼働し、地上に組み上げられる仕組みだ。
しかし2015年12月5日21時15分ごろ、貯水槽がいっぱいになっているのが判明。予備のポンプも稼働させ、一時は満水状態が解消されたが、その後も水がたまり、6日4時45分に始発の運行を断念した。
現時点では地下水をくみ上げるポンプのパイプに泥が詰まったことが、排水が追いつかなかった原因とみている。しかし原因の特定のため、今も調査は行われている。
幸いにも始発の前に運転は見合されたが、昼間の運行中に線路が冠水するトラブルが起きていれば、どうなっていたか。ツイッターには、
「もし日中だったら、電車が水没していたかもしれない。怖い」
「昼これが起きたらどうなるんだろう、電車水没?」
という投稿がある。
今回のようなトラブルは初めて
交通コンサルタント「ライトレール」の阿部等社長は、12月7日に出演した「ひるおび!」(TBS系)で、
「滝のように地下水が出ている訳ではなく、チビチビ出ている。万が一ポンプがダメになってもお客様が逃げる時間もないほどあふれる訳ではない」
と話す。JR東も、貯水槽の水が逆流したのではなく、本来流れていくはずの地下水がたまったものだと説明している。急激に水があふれかえったのではない。
しかし今も冠水にいたった直接の原因は調査中だ。そもそも今回のようなトラブルは初めてだという。パイプの点検、清掃は2か月に1度していて、10月14日の時点では異常はなかった。
また、このところJR東ではトラブルが続いている。11月30日に営業運転を始めたばかりの山手線の新型車両では、ホームドアが開かなかったり、目黒駅で停止位置をオーバーしたりした。12月3日には横浜線の架線を張り替える工事の際に、架線をつなぐ電柱が折れ、一部区間で始発から5時間にわたって運転を見合わせた。
横須賀線のトラブルで、ツイッターには「またまたJR東日本でトラブル発生」「JR東日本もトラブル続きだな」と心配する声が投稿されている。