1年間に話題となった「ことば」に贈られる「2015ユーキャン新語・流行語大賞」が発表された。年間大賞には「爆買い」と「トリプルスリー」が選ばれた。

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 1年間に話題となった「ことば」に贈られる「2015ユーキャン新語・流行語大賞」が発表された。年間大賞には「爆買い」と「トリプルスリー」が選ばれた。「爆買い」は中国人をはじめとする外国人観光客が大量に買い物をすることを指す。「爆買い」が新語・流行語大賞に選ばれたことは、中国でも取り上げられた。

 中国メディアの中国新聞網は「爆買い」について、「中国人観光客の消費能力と日本企業による工夫は、目をみはるほどの消費現象を起こした」と紹介。一方で中国が休みとなるたびに「爆買い」が起きるため、「爆買いは『日常化』し始めている」と指摘した。そのほか「今年は世界に中国人の消費能力を知らしめた年になった」とも主張した。

 同話題は中国版ツイッター・微博(ウェイボー)でも取り上げられた。中国ポータルサイトの新浪財経は中国新聞網の同記事の紹介文を投稿。この紹介文に対して最も賛同を集めたコメントは、「真の愛国とは日本製の物を不買運動するのではなく、中国製の物を日本製より良い物にすることだ」と述べたものだ。そのほかには、日本製の医薬品について効能を称賛するコメントや、自国製品の品質を嘆くコメントに賛同が集まった。一部には「政府は日本製の不買運動を始めるべき」といった「爆買い」に対する否定的なコメントも見受けられたものの、冷静なコメントの方が目立った。

 コメントでも評価されていたように、「爆買い」は日本製品の高い品質があったからこそ起きた現象だ。同賞の表彰式では日本で免税店を展開するラオックスの羅怡文社長が「爆買い」の本質について「日本の商品の良さにある」にあると言及した。たくさん売れているからと言って品質を疎かにするなどあってはならない。「勝って兜の緒を締めよ」という言葉もある。来年も「爆買い」による経済効果に期待が集まる。(編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:123RF)