これが究極のスマートウォッチ?腕に付けるスマホ「リストコミュニケーター」がいよいよ発売に

写真拡大 (全4枚)

Apple Watchなどスマホと連携できる腕時計、いわゆる「スマートウォッチ」が各社から発売されている。だが、現在のスマートウォッチは、スマホに比べると
・画面が狭い
・表示できる情報量が少ない
・指先での操作がしにくい
などデメリットが多く、思ったほどは売れていないようだ。

そんなスマートウォッチの使いにくさが「リストコミュニケーター」で劇的に改善するかも知れない。
リストコミュニケーターは、Rufus Cuff社から間もなく発売になるガジェットだ。
腕にはめても邪魔にはならず、しかも大きい画面で操作も楽というのがウリの新製品だ。

リストコミュニケーターの画面サイズは3.2インチ。初期のスマホと同等の画面を持つのだ。
3.2インチ画面は、最近の大型化したスマホと比べると小さく感じるが、日本で初めて発売になった「iPhone 3G」が3.5インチだったことを考えると、スマホとしても十分な画面サイズと言える。
また1インチ台の画面サイズのスマートウォッチと比べると、リストコミュニケーターの画面は、はるかに大きい。


腕にはめるスマホ、といったデザインのリストコミュニケーター

3.2インチの画面を腕に付けると邪魔になりそうな気がするが、リストコミュニケーターはスマホのように上下方向に長い縦型スタイルでは利用しない。
腕に合わせて左右方向に長い横向きのスタイルで利用するのだ。そのため腕に付けたまま普段通りの生活ができるという。
冬場なら長袖の服のシャツの袖の中に入れてしまうこともできそうだ。

リストコミュニケーターはiPhoneやAndroidスマホと連携して、メッセージの通知を受けたり、電話を着信したりできる。
これなら小さい画面のスマートウォッチと何ら変わらないように思えるが、リストコミュニケーターは画面が大きいため、スマホとほぼ同じように操作できる。サイズの小さいスマートウォッチが不得意とすることも出来てしまうのだ。


腕にはめても邪魔になりにくいスタイル


たとえばスマートウォッチでスマホに届いたメッセージを見ようとしても、せいぜい数行しか表示されない。そのため結局、メッセージを見るためにスマホを取り出す、なんてことになる。
ところがこのリストコミュニケーターなら、届いたメッセージ全文が表示できるのでスマホをとりださなくても良いわけだ。

またリストコミュニケーターは、それ自身がAndroidで動く。
つまりXperiaやGalaxyなど、Androidスマホで普段使っているアプリがリストコミュニケーター上でそのまま利用できるのだ。
リストコミュニケーターだけでWEBを見たり、地図を表示させたり、あるいはゲームをしたり、ソーシャルサービスを使ったりと、スマホと同じことができてしまうのである。
ただ現在のリストコミュニケーターは通信回線がWi-Fiのみとなるので、スマホやルーターなどとつないでデータ通信を行う必要がある。

とはいえ大型化したスマホはポケットに入れたままにしておき、日常でよく使うアプリや機能はリストコミュニケーターだけで使うこともできるのである。

リストコミュニケーターはまるでSF映画に出てきそうなサイバーなデザインだ。
3.2インチ画面の小型スマホを腕にはめているだけと言われるかも知れない.
しかしこのようなアイデアがさんざん言われていても、実際にそんな製品が登場してこなかったのも事実だ。


使っているシーンはSF映画に出てきそう。でも使ってみると便利そうだ


現在主流となった5〜6インチ前後の大画面スマホを使っている人にとって、リストコミュニケーターがあれば、もうスマホで手がふさがることはない。電車の中でも両手を自由にしたままスマホなみの機能が使える。またiPhoneを使いながらAndroidスマホも使ってみたい、と言う人にも向いているだろう。

iPhoneやXperiaと連携できる「腕時計型スマホ」のリストコミュニケーター、定価は399ドル(約5万円弱)だが、予約価格は249ドル(約3万円)だ。
タブレットやスマートウォッチを買うのと変わらない値段で、腕にはめることのできるスマホを手に入れることができると考えれば十分安いだろう。

スマートウォッチが目指しながらなかなか実現できていない利便性を、逆転の発想で、この腕時計型スマホ「リストコミュニケーター」は実現しているのである。


山根康宏