来年8月、ブラジル・リオデジャネイロ五輪で金メダル獲得の有力候補として期待をされている選手がいる。テコンドー・女子57キロ級の21歳、濱田真由だ。

11日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では「テコンドー濱田真由 21歳 佐賀から世界一へ、異例の挑戦」と題し、今年の全日本選手権で5連覇を達成した濱田の近況を伝えている。

その決勝戦でも圧倒的な大差で勝利し“国内敵なし状態”の濱田は、ロンドン五輪で5位入賞後、2013年の世界選手権で銀メダルを獲ったことで一躍注目の的となった。

身長174cmで股下83cm。長い足が最大の武器となる濱田は、常に前足を上げながら片足跳びの状態で相手を追いかけ、尚且つ懐にも入れない「カット」と言われる技を駆使する異色の選手でもある。「前足を使って相手を嫌がらせる」と話す彼女は、試合のほとんどを片足立ちのみで終えることもあるという。

そんな濱田を指導するのは、テコンドー元日本代表で同じく佐賀出身の古賀剛コーチだ。2008年に現役を引退した古賀コーチは挨拶のために訪れた大会で佐賀から一人参加していた濱田と出合った。

「色んな選手を見てきて、すごい選手も見てきた。その中で一番ポテンシャルを感じた」という古賀コーチは「金メダルを目指したいと言ってきましたが、できると思います」とキッパリ。濱田もまた「この先生についていったらオリンピック目指せると感じた」と語っている。

12日からはロシアで世界選手権が開幕する。来年のリオ五輪に向け、濱田にとっては試金石となる大会になることは言うまでもない。
「2013年の世界選手権まではカットだけでいけると思ってたんですけど、ここ一番のときに出せる必殺技が欲しい」と語る濱田は、先の全日本選手権で後ろ回し蹴りを試すなど新たな武器も磨き、世界の頂きを目指す。