テレビ東京「FOOT×BRAIN」(25日放送分)では「国内or海外?徹底討論!」と題し、プレミアリーグのチェルシーからオファーを受けているFC東京・武藤嘉紀の去就をメインに、日本人選手が海外移籍することの是非を出演者達が語り合った。

日本に比べれば出場機会が減る選手が多い傾向にある海外移籍。貴重な機会となることは間違いないが、選手としてのピークに試合経験が詰めないリスクも大きい。

武藤について、スポーツライターの木崎伸也氏は「ドイツ代表のシュールレとかベルギー代表のデブルイネという凄い選手達がチェルシーからはじかれている現状を考えると、多分無理だろうなっていう日本人の感覚を覆す選手になってほしい」と期待を寄せるも、言葉の端々からその過酷さをうかがわせた。

すると番組では、18歳でドイツのバイエルン・ミュンヘンに移籍するも出場機会に恵まれず苦戦が続いたガンバ大阪・宇佐美貴史のコメントを伝えた。

「心が折れなかったですか?」という質問に「折れまくりですね。折れてまた固めてっていう作業をずっと繰り返す感じ」と振り返った宇佐美は、「試合に出れない選手はサッカー選手じゃないと言ってもいいくらいピッチに出れないと何の意味もない」とキッパリ。「試合に出れないチームなら、俺は即(クラブを)出た方がいいと思う」とまで言い切った。

また、そんな厳しい状況下でも意識の変化があったという宇佐美は「3〜4人抜いて華麗なプレーでシュートを外すなら、こぼれ球に顔面から詰めて泥臭く1点を獲る方を迷わず選べるようになった」とも――。今でこそ所属クラブで大活躍する宇佐美だけに意味ある海外挑戦となったことは間違いないものの、その厳しさは本人が語っている通り。武藤は一体どのような判断をするのか。